研究課題/領域番号 |
19K03223
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中道 圭人 千葉大学, 教育学部, 准教授 (70454303)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 幼児 / 反事実的思考 / 推論 / 実行機能 / 認知発達 / 縦断研究 / 思考 / 心の理論 / 未来思考 / メンタル・タイムトラベル |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトは「今,ここ」の現実を離れ,遠い過去や未来に想いを馳せることができる。このような思考は「メンタル・タイムトラベル」と呼ばれ,ヒトの特徴的な思考の1つと考えられている。これまでの国内外の発達研究では,このメンタル・タイムトラベルの過去志向的な側面(反事実的思考)と未来志向的な側面(未来思考)を個別に検討してきた。本研究では,それら二側面の思考を統合的にとらえ,幼児期における反事実的思考・未来思考それぞれの発達的変化や両者の関連を明らかにし,認知発達に関する新たな示唆を得る。
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研究成果の概要 |
「今,ここ」の現実を超えた,過去や未来に関する思考は「メンタル・タイムトラベル」と呼ばれ,ヒトの特徴的な思考の1つと考えられている。本研究では,特に“過去志向なメンタル・タイムトラベル”である「反事実的思考(過去の出来事に基づいて,起こっていたかもしれない別の可能性を考える)」に焦点を当て,幼児期の反事実的思考の発達を検討した。また,COVID-19の拡大(2019年12月~)に対応し,メンタル・タイムトラベルの認知的基盤である「実行機能(自分の思考や行動を制御する能力)に焦点を当てた研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の主要な研究の1つでは,幼児期における反事実的思考が「他者に感謝する感情の理解」に関連することを示した。また,別の研究では,幼稚園時点での実行機能は小学1年時点の学業達成の約40%を説明すると共に,小学6年時点の学業達成に間接的に影響することを示した。これらの本研究の結果は,日本の幼児の心理発達に関する新たな研究知見を提供すると共に,「幼児期の発達の重要性」を示す新しい証拠を提供している。
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