研究課題/領域番号 |
19K03243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 静岡産業大学 |
研究代表者 |
漁田 俊子 静岡産業大学, 経営学部(磐田), 教授 (40161567)
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研究分担者 |
漁田 武雄 静岡産業大学, 経営学部(磐田), 研究員 (30116529)
久保田 貴之 静岡産業大学, 経営学部(磐田), 准教授 (50782877)
日隈 美代子 静岡産業大学, 経営学部(磐田), 講師 (70823714)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ビデオ文脈 / 対連合学習 / 学習促進法 / 学習促進効果 / 偶発的環境的文脈 / 環境的文脈依存記憶 / 外国語単語 / 語彙学習促進法 |
研究開始時の研究の概要 |
外国語の語彙学習は,外国語単語とその母国語の意味を対にして暗記する対連合学習が必要である。対連合学習の促進方法として,項目対と関連するイメージ情報(キーワード)を利用するキーワード法が知られている。さらに最近になって,Smith & Handy は,項目対からビデオ文脈を脱文脈化する方法を開発した。しかし,これらの方法には,それぞれ大きな問題がある。 本研究は,文脈化していない偶発刺激(ビデオクリップ,背景写真,ワンポイントイラスト等)を使って,上の2方法よりも有効な「対連合学習の効果的な促進法」の開発を行う。さらに,どのような偶発刺激が,最も有効かについても調べる。
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研究成果の概要 |
最初に,外国語単語と対応する日本語単語の対連合学習が,同一文脈内での反復によって,異なる文脈下での反復よりも促進されることを発見した。この発見は,複合場所文脈と同様にビデオ文脈が,学習場面全体をとり囲む文脈として機能することを示している。この文脈は,学習される情報に密接し,学習情報に検索手がかりを提供する文脈(時間的文脈)を取り囲んでいる。続いて,外国語と日本語および顔と名前の対連合学習のいずれにおいても,同じビデオ文脈内および同じ背景写真(ビデオの静止画像)内での繰り返しによって,中間灰色の背景で繰り返し表示された対よりも促進された。この研究成果は,対連合学習促進法として活用できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同一環境的文脈内での反復が,対連合学習を促進することを見いだした。この発見は,学習される情報に密接し,学習された情報の検索手がかりを提供する文脈(時間的文脈)に加えて,学習場面全体をとり囲む文脈があることを示している。この発見は,これまで複合場所文脈でのみ確認されてきた(Isarida & Isarida, 2010)。本研究によって,ビデオ文脈でも同様のことが確認できた。この学術的意義は,大変に大きい。 そして,同一ビデオあるいは背景写真とともに学習対を提示すると,背景がなにもない場合よりも,学習が有意に促進されるという発見は,時に外国語単語の学習を促進する方法の可能性を示している。
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