研究課題/領域番号 |
19K03259
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 西南学院大学 (2021) 福岡教育大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
松尾 剛 西南学院大学, 人間科学部, 准教授 (50525582)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 教員養成 / 実践知 / 授業観察 / 実践的知識 / VR / 教師教育 / 教師認知 / 仮想現実(VR) / 仮想現実(VR) / 教師の実践知 / 実践的知識・技能 |
研究開始時の研究の概要 |
熟練教師の授業認知の過程を仮想現実(VR)上で追体験し,効果的に学ぶことが可能なコンテンツの作成を目的とする。様々な教員に360°カメラを用いて授業の様子を撮影した映像を見せ,考えたことや感じたことを語ってもらうことで授業認知の詳細を明らかにする。その知見を元にして,仮想空間上で熟練教師の視点の動きや,解釈の過程などを追体験しながら学ぶことが可能なコンテンツを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,360度動画を用いた教員養成のための教材開発の基礎資料を得ることであった。教職を志望する大学生を対象に,授業場面を撮影した360度動画の視聴過程を分析した。動画を視聴する際の視点の移動回数,移動過程,視聴後の感想などを分析した結果,以下の特徴が明らかになった。視点の移動回数が少なかった学生は教師や教師に指名されて発言している子どもを中心に授業を観察していた。その一方で,視点の移動回数が多かった学生は,発言している教師や子どもだけでなく,発言していない子どもの様子も積極的に観察しており,多様な情報を授業理解に活用していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて,学生の授業観察過程における視点の推移について3つのタイプを抽出できた。第1に授業者を中心的に見るタイプ,第2に教師だけでなく子どもにも目を向けるが、その時の発言者を中心的に見るタイプ,第3に発言者だけでなく周囲の子どもたちにも目を向けて学級の様子を幅広く見るタイプである。第3のタイプの見かたをする学生の人数が少なかったことから,発言者以外の子どもに積極的に目を向けて有益な情報を引きだすような授業の見方は学生にとって困難なものだと考えられる。教材開発の視点として,教師だけでなく,学級全体の様子を見渡すことを促す工夫などの重要性が示唆されたと考える。
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