研究課題/領域番号 |
19K03265
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
小野瀬 雅人 聖徳大学, 教育学部, 教授 (40224290)
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研究分担者 |
松田 浩 長崎大学, 工学研究科, 特任研究員 (20157324)
鈴木 慶子 長崎大学, 教育学部, 教授 (40264189)
藤本 朋美 南九州大学, 人間発達学部, 准教授 (50782190)
久保田 健夫 聖徳大学, 児童学部, 教授 (70293511)
千々岩 弘一 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 教授 (90163724)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 筆記具の持ち方 / 筆記姿勢 / 大学生 / 小学生 / 書字 / 執筆法 / 学習指導 / 姿勢 / 学習状況 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、第一に、身体が苦痛でなく、集中して学習することができる姿勢・執筆法には、どのような原理があるのかを解明する。第二に、一人ひとりの身体の状況は異なるので、その異なる身体の状況に即して、個に応じたオーダーメイド(個別処方プログラム)による姿・執筆法を指導できるようデータ化を進める。つまり、一人ひとりの個別の状況を踏まえ、個を伸長させる指導を継続的に行うことができるデータベース作成を目指している。
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研究実績の概要 |
子どものからだと心・連絡会議(2015)によれば、「猫背(丸背)」「首、肩こり」といった症状が幼児期から高校生まで常に上位10位以内にあり、彼らの多くは猫背(丸背)で机に覆い被さり、筆記具を「げんこつ」握りで書いている。 そこで本研究ではその起源を探り改善方法を明らかにするため、KinectV2とPCを用いた姿勢測定システム(小笠原・柴田,2016)を用い、大学生と小学校4年生の普段の書字姿勢・筆記法で筆記時(以下「通常筆記条件」)と国語科(書写)教科書にある書字姿勢・筆記法で筆記時(以下「教科書筆記条件」)で、筆記姿勢に影響する頭部位置情報(x軸、y軸、z軸の相対座標値)の関連をみることにした。「筆記法」(持ち方)については小野瀬(1996)の分類を採用した。 大学生40名と小学校4年生44名を対象に個別に両条件で測定を行ったところ、以下の結果が得られた。すなわち、大学生では通常「教科書の筆記法」(以下「三面把握」)の者17名(42.5%)、通常「教科書の筆記法以外の筆記法」(以下「三面把握以外」)の者23名(57.5%)で、特に筆記時の前傾姿勢を示すy軸座標値の両条件の差は、三面把握の者より三面把握以外の者の人数が有意に多く偏る傾向がみられた。他方、小学校4年生では三面把握の者17名(38.6%)、三面把握以外の者27名(61.4%)で、筆記時のy軸座標値の両条件の差は対象者間ではみられなかった。 大学生と小学校4年生が教科書筆記条件で筆記した時の画像分析の結果、大学生ではこの条件でほぼ全員が筆記していたが、小学校4年生ではこの条件で筆記できない者が多くみられた(通常「三面把握」17名中5名、同「三面把握以外」27名中19名)。したがって、大学生・小学校4年生ともに、通常「三面把握以外」で筆記する者は筆記時に前傾姿勢をとる傾向があると考えられる。
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