研究課題/領域番号 |
19K03354
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 金沢大学 (2020-2022) 追手門学院大学 (2019) |
研究代表者 |
吉村 晋平 金沢大学, 人間科学系, 准教授 (40646767)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 感情制御 / 感情認識 / 内側前頭前野 / 神経基盤 / 感情障害 / オンライン実験 / 認知的再評価 / アクセプタンス / 抑うつ / 不安 / tACS |
研究開始時の研究の概要 |
感情制御の困難は抑うつや不安に共通する特徴の一つであり感情制御の困難が感情認識の低下によって引き起こされる可能性が注目されている。この感情認識には、感情への気づきと感情粒度の二つの側面があり、どちらも感情制御を促進する要因であることが特性論的な観点から明らかにされている。そこで、本研究では感情認識のプロセスがどのように感情制御に影響するかを解明し、その促進効果と神経基盤の因果的役割を検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では感情認識のプロセスがどのように感情制御に影響するかを解明し、その促進効果と神経基盤の因果的役割を検討した。これらの検討を通して、認知行動療法などで用いられている感情制御の機序を明らかにし、より効果を高めるための方法を発展させることを目的とした。その目的を達成するために以下の3点について検討を行おうとした。 検討点1:感情認識の困難が感情制御遂行に与える影響を明らかにする;検討点2: 感情認識による感情制御の促進効果を明らかにする;検討点3:内側前頭前野が感情認識と感情制御の連関に果たす因果的役割を明らかにする
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究から、感情認識は感情制御を促進するという結果が得られた。また、感情認識が感情制御を妨害するという知見も得られた。さらに、感情認識と感情制御の相互作用には内側前頭前野と外側前頭前野が関与していることが示された。これらの結果は、感情制御が感情認識に影響するという本研究の仮説を部分的にサポートするものであった。本研究の成果は、従来の臨床心理学が想定していたよりも感情認識と感情制御の関係は複雑であり、感情認識が感情制御を促進するメカニズムと妨害するメカニズムの違いを示唆するものであった。
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