研究課題/領域番号 |
19K03396
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
志賀 弘典 千葉大学, 大学院理学研究院, 名誉教授 (90009605)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | K3 曲面 / 保型形式 / 超幾何微分方程式 / テータ函数 / 虚数乗法論 / 多変数保型形式 / 複素多様体のモジュライ / 高次虚数乗法論 / K3曲面 / 複素鏡映群 / 周期微分方程式 / modular forms / K3 surfaces / complex multiplication / hypergeometric equations / hypergeometric equation / modular function / K3 surface / modular form / 多変数保形関数 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は K3 保型関数の明示的な構成とその数論への応用を図り、さらに超幾何微分方程式の観点から保型関数の構造を研究することを目的とする。 この原型は、 19 世紀、楕円曲線族から得られた楕円モジュラー関数に求められる。その際、楕円積分がパラメーターの関数としてガウス超幾何微分方程式を満たしている点も参照したい。 研究代表者は、19 世紀数学の華ともいうべき、この原型保型関数論の高次化をめざし、``K3 モジュラー函数" 標榜してきた。 近年 (1990 以降) K3 保型関数は、数理物理におけるミラー対称性との関連が注目されているが、この初心を貫きつつ、ミラー的現象も独自の視点で研究を進める。
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研究成果の概要 |
当初提出の、研究計画調書 様式 S-14 に従って、研究プロジェクトを遂行した。特に、調書 3.1 節に挙げた、本プロジェクト開始時点での成果としての、学術論文、学会シンポジウム講演、集中講義に加えて、researchmap に掲げる新作論文5編、学会シンポジウム講演7回、啓蒙記事3編を当プロジェクトの一環として発表した。その詳細な内容は発表予定の、数学会機関誌「数学」の論説として展開されている。また、この内容をサポートする私的講演ノートが researchmap に公開されているが、すでにdownload access は 500 を超えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本プロジェクトにとどまらず、研究代表者の研究は、一貫してK3 保型関数の明示的構成によって、19世紀数学の華であった保型形式的数論の拡張を目指し、同時に、数理物理学の基本問題であるミラー対称性の研究にも一定の貢献を果たすことを視野に置いた。 その社会的意義:数学は、西欧古代における発生時点から、森羅万象の根本原理に迫ることを目標としていた。この事実は現代でも変わらない。今日人工知能の価値が喧伝されているが、それは、巨大な有限データを高速処理する技術であり、無限要素を思惟して世界の究極を追求する純粋数学とは別種のものである。本プロジェクトもこの根本姿勢に依拠して、社会的意義を考慮して遂行した。
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