研究課題/領域番号 |
19K03426
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
尾角 正人 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 教授 (70221843)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 量子群 / 超リー代数 / 結晶基底 / ヤン・バクスター方程式 / 組合せ論的表現論 |
研究開始時の研究の概要 |
量子可積分系から生まれた新しい代数である量子群について、その表現論を主に結晶基底の組合せ論の視点から研究する。特に、研究代表者が20年来取り組んでいるX=M予想についての研究も、非例外型アフィンリー環に対応する場合には解決することができたので、今後の研究交流によりさらに新しい知見を取り入れ、現在温めている例外型アフィンリー環に対応する Kirillov-Reshetikhin 加群の結晶基底の存在についてのアイデアを具体化させる。
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研究成果の概要 |
反射方程式の解の研究と量子アフィン(超)代数の表現論の研究を行った。前者では、まず3次元反射方程式の解から得る研究を行ったが、次第にi量子群の理論を用いる方法へと傾斜していき、最終年度にはi結晶という概念を効果的に活用して、A型の場合にすべての準分裂型佐武図形で組合せ論的K行列の具体形を得た。後者では、orthosymplectic超リー代数に付随するアフィン量子群の場合にq-振動子表現を含む適当な表現の圏を定義し、新しい表現の族を構成した。また、C型q-振動子表現とD型有限次元表現が、完全モノイダル関手によって互いに補間される関係にあることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反射方程式は、ヤン・バクスター方程式とともに境界付き1次元量子系や2次元統計力学系の可積分条件を与えるものである。この解が多く構成されたことによって可積分系研究への応用が期待される。量子アフィン超代数は、従来詳しく研究され、多くの応用をもたらした量子アフィン代数を拡張するものであり、超双対性を通じて量子アフィン代数の有限次元表現の圏とq-振動子表現の圏を関係づける。また、古くから表現論分野で知られているHoweの双対ペアの理論の量子アフィン類似とみなすこともでき、Howe理論を新しい視点で再構成することにも繋がる。
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