研究課題/領域番号 |
19K03428
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石井 志保子 東京大学, 大学院数理科学研究科, 名誉教授 (60202933)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | minimal log discrepancy / 特異点 / 正標数還元 / singularity / arc space / 弧空間 / 最小対数的食い違い数 / 孤空間 / 食い違い数 / 極小対数的食い違い数 / 対数的標準閾値 |
研究開始時の研究の概要 |
mld や lct などの不変数はその特異点を持つ多様体上空のすべてのprime divisor で測った指標のinfimum で定義される,つまり無限個のprime divisor を考慮しなければならない. ここで, 「ある有界な範囲にあるprime divisors を考慮するだけで すべての特異点のmld やlct が決定されるか?」 という問題を研究する.このような有限次決定性問題はそれ自身で数学的に意義のある問題 であるだけではなく,特異点理論や双有理幾何学への多くの応用が得られる.
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研究実績の概要 |
5月に米国Baltimore のJohns Hopkins 大学で開催された ``Higher dimensional birational geometry" に参加し,正標数のイデアルを標数0の分数位であるにリフトし,同じdiscrepancy を持つようにすることができる,という結果を発表し 各国からの参加者と議論を深めた.また,同様の結果を11月の横浜における``Deepning and evolution of singularity theory" で発表した. この結果は本来希求していたイデアルの望ましいリフトをイデアルで構成する,という予想のやや弱い形の結果である.一方標数0で分数イデアルの結果が分かればそれがそのまま正標数のイデアルの結果として成立するので,研究の新しい方向性を与えるものとなっている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
少し弱い形のものが今の時点で示された,ということはそれなりの進展である.
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今後の研究の推進方策 |
正標数のイデアルの,log discrepancy を保存する標数0へのイデアルとしてのリフトを構成するという方向を研究する. 一方で正標数のイデアルのそのような性質を持つ標数0への分数イデアルとしてのリフトは構成されているので,標数0の分数イデアルの理論を構築すれば,そのlog discrepancy の性質がそのまま正標数の log discrepancy の性質になるので,この方向でも考える. 6月に米国プリンストン大学で研究集会があるので,そこでの発表を目指す.
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