研究課題/領域番号 |
19K03430
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
吉田 健一 日本大学, 文理学部, 教授 (80240802)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | Hilbert-Kunz 重複度 / 幾何種数イデアル / 楕円型イデアル / 有理特異点 / 整閉イデアル / 正規還元種数 / 正規正接錐 / 楕円特異点 / Gorenstein / pgイデアル / 強楕円型イデアル / 正規イデアル / pg イデアル / 正規環元種数 / F-signature / regular / F-regular / Frobenius morphism / Frobenius pushforward / Cohen-Macaulay / canonical module / Hiilbert-Kunz 重複度 / Ulrich イデアル |
研究開始時の研究の概要 |
従来までの Hilbert-Kunz 重複度の研究は主として, 極大イデアルに関するHilbert-Kunz 重複度と他の不変量を比較して調べることにより,その局所環の性質を明らかにするという方法が用いられてきた。本研究は「極大イデアル」を「良い性質を持つ整閉イデアル」という対象に広げて研究する点に独創性があると言える。 また、本研究では,Hilbert-Kunz 重複度が非常に小さいものや特徴的な値を取るものに注目して,代表的な高次有理特異点のクラスを発見する予定である。
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研究成果の概要 |
研究代表者は, Hilbert-Kunz重複度による正則局所環の特徴づけや正則でないCM局所環の下限に関する予想を研究してきた。本研究では, 2次元CM局所環の極大イデアルに対して知られている, HK重複度と通常の重複度に関する不等式を高次元化し, より一般の準素イデアルの場合に拡張することに成功した。また, 応用として F-符号に関する新しい不等式を提供した。この研究成果は,渡辺氏(日本大),中嶋氏(京都産業大)らとの共同研究の成果として投稿した。他方, 渡辺氏(日本大),奥間氏(山形大)と共に幾何的イデアル(幾何種数イデアル, 楕円型イデアル)の概念を導入し, その特徴づけを与えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HK重複度の概念は, 研究代表者が渡辺敬一氏と共に2000年頃から研究した概念であり, 我々が提供した予想は6次元以下の場合と完全交叉の場合以外は未解決である。この問題は HK重複度が「特異点の良さ」を表す指標となることを示しており,正標数の特異点の研究における重要な研究対象を提供し続けている。特に,本研究における我々の成果は高次元では不十分な成果であり,今後の発展が期待される。 一方,幾何的イデアルの研究は有理特異点における整閉イデアルの理論を,2次元一般の正規特異点において展開することを可能にするものとして興味深い。また,研究対象として, 正規還元種数と正規正接錐の重要性を示唆している。
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