研究課題/領域番号 |
19K03431
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
成田 宏秋 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70433315)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | Fourier-Jacobi展開 / 次数2の斜交群 / 例外群G2 / Heisenberg群の表現論 / Jacobi群の表現論 / 一般化Eichler-Zagier対応 / 退化指標のWhittaker関数 / Fourier-Jacobi型球関数 / 例外群G_2 / G_2のFourier-Jacobi型の球関数 / Eichler-Zagier対応 / 実2次斜交群の退化指標のWhittaker関数 / カスプ形式のFourier-Jacobi 展開 / 正則ジーゲルカスプ形式 / 極小放物部分群に関するFourier展開 / 例外型LIe群G_2 / 四元数離散系列表現 / 一般化Whittaker関数 / genericカスプ形式 / 球関数 / Fourier展開 / 管型領域上の正則保型形式 / ユニタリー群上のMaass形式 / 非可換冪単根基を持つ放物型部分群 |
研究開始時の研究の概要 |
保型形式の初等的な例として1変数の楕円保型形式がある。これは三角関数や楕円関数が有する周期性を持ち、これによりFourier級数展開ができる。Fourier展開とは学部生が習う「Fourier解析」に由来するものに他ならない。この展開により保型形式の数論的及び解析的な素性が詳しく分析できる。本研究は多変数保型形式が対象であるが、多変数の場合、1変数の場合には現れない「非可換方向」というべきFourier展開が現れる。これが本研究の研究対象であり、既存研究にない新しい研究基盤の整備を目指すものである。
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研究成果の概要 |
本研究が対象とする保型形式は「保型性」と呼ばれる高度な対称性を有するが、これは三角関数等がもつ周期性を含みこれを説明する表示がFourier展開である。 本研究ではHeisenberg群という非可換な群作用が与える周期性に関するFourier-Jacobi展開の一般理論を、2次シンプレクティック群上の一般のカスプ形式に対して与え、例外群G2の場合でも証明のアイデアをまとめるに至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
三角関数等の有する周期性はユークリッド空間の座標の平行移動で説明されるが、保型形式が持つ周期性は一般にこれでは説明されない「非可換な周期性」を有することが多い。既存研究ではこの非可換周期性が持つ困難を「可換な周期性」と言えるユークリッド空間の平行移動に落とし込む操作をすることが多いが、本研究では「非可換な周期性」の持つ困難にヤコビ群の表現論などを駆使するなどして立ち向かい既存研究にない理論を打ち立てたことに価値がある。
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