研究課題/領域番号 |
19K03445
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
野崎 寛 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (80632778)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | アソシエーションスキーム / 球面デザイン / 線形計画限界 / s-距離集合 / 代数体 / ルート格子 / 保型形式 / グラフの固有値 / 擬ユークリッド空間 / 整数環 / 正則一様ハイパーグラフ / スペクトラルギャップ / 距離正則グラフ / Delsarte理論 / デザイン / 符号 |
研究開始時の研究の概要 |
アソシエーションスキームに付随する Bose-Mesner代数の二つの基底 {A_i}, {E_i} の双対構造から得られる線形計画限界は,符号理論・デザイン理論において良い特徴づけを与えてきた(Delsarte理論).重要なクラスにP多項式スキーム・Q多項式スキームがあり,それらの無限集合版であるランク1対称空間・無限距離正則グラフを,Bose-Mesner代数の生成元の個数の観点から一般化し,無限アソシエーションスキームを定義したい.無限アソシエーションスキーム上でDelsarte理論を確立し,より統一的な視点から符号理論・デザイン理論を再構築する.
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研究成果の概要 |
デルサルト理論とは,符号理論やデザイン理論を,アソシエーションスキーム上の統一的な枠組みで行う理論である.無限距離正則グラフでの商グラフは正則一様なハイパーグラフとなる.無限距離正則グラフでデルサルト理論の類似を得て,正則一様なハイパーグラフでの線形計画限界を確立した.応用の一つとして,第二固有値を固定したときの,頂点数の上界について,既存の結果をいくつか改善した. s距離集合や球面tデザインといった,球面上の良い有限集合に対して,特徴づけなどの結果を得た.特に,正十二面体が5距離集合として最大の頂点数を持つことと,その一意性を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラフの第二固有値が小さく頂点数が大きいグラフは,ある種の連結性を保証し,ネットワーク設計などの応用上も重要な対象となる(エクスパンダーグラフなど).今回の研究成果のひとつである第二固有値を固定したときの正則グラフの頂点数に対する上界は,そのようなグラフの基礎研究に貢献するものになることが十分期待できる. 正十二面体が最大5距離集合として一意的であることは,少なくとも25年以上未解決として知られていた離散数学の問題であった.s距離集合や球面tデザインなどの球面有限集合の特徴づけについては,デルサルト理論との関係も深く,代数構造の応用や発見への貢献が期待される.
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