研究課題/領域番号 |
19K03463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
川上 裕 金沢大学, 数物科学系, 准教授 (60532356)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 幾何学 / 解析学 / 曲面論 / 値分布論 / ガウス写像 / 極小曲面 / 平均曲率一定曲面 / 解析的延長 / 完全分岐値数 / 除外値 / 解析的完備性 / 除外値数 / Gauss写像 / Heinz型評価 / Bernsteinの定理 / カテノイド / 解析的完備 / Lorentz-Minkowski空間 / ワイエルシュトラス型表現公式 / ベルンシュタイン型定理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,空間内の曲面の大域的性質をガウス写像の性質から導く理論を確立することである.この目的の達成のため,本研究では主に,ガウス写像の値分布論的性質の幾何学的解釈を与え,それをもとに体系的な理論の形成を目指す「ガウス写像の値分布論的性質の研究」と,空間形の曲面の様々なクラスにおいて「ガウス写像」にあたるものを発見して,ベルンシュタイン型定理や剱持・ワイエルシュトラス型表現公式といった大域的性質が成り立つかどうかを調べる「ワイエルシュトラス型表現公式の研究」の2つの研究課題に取り組む.
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研究成果の概要 |
ローレンツ・ミンコフスキー空間内の空間的グラフ超曲面と時間的グラフ超曲面に対する,ある勾配評価を仮定したハインツ型の平均曲率の評価を導くことができた.この系として,空間的平均曲率一定entireグラフ超曲面に対するベルンシュタイン型定理を示すことができた.また,曲面は解析的延長を持たないことを示すために「解析的完備」という概念を導入し,その判定条件を与え,それを3次元ド・ジッター空間内の平均曲率が1の曲面に対するトライノイドに対して応用することで,いくつかのタイプの解析的完備性を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
曲率の条件を持つ空間内の曲面は,現実社会の物理的現象としてあらわれるものの数学的モデルとなっていることが多い.このことから,曲率の条件を持つ空間内の曲面の性質を調べる研究で得られた成果は,数学にとどまらず,理工学のさまざまな分野の研究に応用されている.本課題の手法は,そのような曲面の性質をガウス写像という視点で調べるものである.研究成果は,曲率を条件に持つ空間内の曲面の実現性の問題の理解を深めるものであり,幾何学及び解析学の研究の発展に意義があると考えられる.
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