研究課題/領域番号 |
19K03480
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
本間 泰史 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50329108)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | スピン幾何学 / クリフォード解析 / スピノール場 / ラリタ-シュインガー場 / 高階スピン / 実グラスマン多様体 / ヒッグス代数 / ディラック作用素 / ラリタ・シュインガー場 / ケーリー・ラプラス作用素 / higher spin / Higgs代数 / ラリタ-シュインガー作用素 / 高次スピン / 定曲率空間 / 対称空間 / Howe双対性 / 幾何学 / 四元数ケーラー幾何学 |
研究開始時の研究の概要 |
スピン1/2のスピノール場を用いたスピン幾何学は,数学・物理学の様々な話題が関連する重要な分野である.本研究課題の目的は,スピンを3/2へ上げた新しい幾何学を開発することである.アインシュタイン多様体や8次元特殊幾何学との関連性などを解明し,新しい方向性を探る.このため,ドイツの研究者と国際共同研究を行う.もう一つの目的は,グラスマン多様体上の調和解析学をwedge-ディラック作用素という新しい道具を用いて開発することである.このため,ベルギーの研究者と国際共同研究を行う.研究経費は主に研究打ち合せ旅費として使用する.
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研究成果の概要 |
(1) 高階スピンのスピン幾何学の開拓を試みた.第一の成果は,スピン3/2のラリタ-シュインガー作用素に対する固有値計算方法を対称空間上で与え,球面・複素射影空間・四元数射影空間上で計算した.第二の成果は,高階スピンのスピノール場や対称テンソル場の振る舞いを,定曲率空間上で明らかにした.応用として,球面上で高階スピンのディラック作用素の固有値をすべてもとめた. (2) 球面調和解析におけるPizzetti公式を,向き付き実グラスマン多様体Gr(2,n)上へ一般化した.その過程で,Gr(2,n)上の不変微分作用素らがヒッグス代数と呼ばれるsl(2,R)の変形代数を成すことを解明した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1) 幾何学ではラリタ-シュインガー場の研究が行われ,物理学では量子重力や高次スピンのゲージ理論の研究が行われ,最近は高階スピンのスピノール場の研究が活発である.本課題の成果は,定曲率空間や対称空間という条件のもと,高階スピンのスピノール解析を行ったものであり,スピンが異なる場のツイスター作用素を通した関係が把握できる幾何学・物理学分野にインパクトある成果である.実際,ド-ジッター空間上の調和解析という物理学分野へ応用されている. (2) 実グラスマン多様体上の不変微分作用素がヒッグス代数を成すことを発見したことは意義があり,Gr(k,n)へ一般化した場合の代数の解明が今後の課題である.
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