研究課題/領域番号 |
19K03492
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
中西 康剛 神戸大学, 理学研究科, 名誉教授 (70183514)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 結び目 / 図式的アプローチ / 局所変形 |
研究開始時の研究の概要 |
結び目は豊かな構造をもつ対象である。近年、結び目不変量の開発と研究が進み、様々な解釈やアプローチが可能になってきている。不変量の幾何学的な意味合いと特徴づけ、豊かな構造のどの側面が反映されているのかを究明したい。 本研究の具体的な目的は、結び目の構造と不変量を図式的アプローチを通じて明らかにし、その発展として、結び目空間の組み合わせ的構造を究明することである。 上記の研究目的の達成するために、「図式的アプローチの開発」と「不変量の究明」に重点を置いて研究を進める。こうした基盤のもとに、「仮想結び目への応用」ならびに「彩色数への応用」に取り組んでいく。
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研究実績の概要 |
「研究の目的」にあるように、図式的アプローチにより結び目の研究を行い、次の研究実績が得られている。 (I) 仮想結び目の不変量に関し、比嘉隆二、中村拓司、佐藤進との共同研究による成果である。検討の結果、4つに分割して論文作成することにした。(1),(2),(3)は出版されている。(4) は投稿中である。これらの成果は研究集会で報告済みである。(1) 新しい多項式不変量を得た。定義とその計算方法を与えた。(2) 連結和に関してどのような振る舞いをするのかの公式を与えた。(3) どのような多項式がこれらの不変量になるのかの必要十分条件を与えることに成功した。(4) これらの多項式不変量の組み合わせにより、平坦仮想結び目の不変量が得られた。交差数や仮想交差数の評価を与えた。 (II) 結び目の Conway 多項式が pass-move による変形でどのような振る舞いをするかを研究した。未解決であった、pass-move 1回で解けるような結び目の Conway 多項式の特徴づけを与えることに成功した。高木駿希との共同研究による成果である。現在のところ、論文作成中である。この成果は研究集会で報告済みである。 (III) 絡み目の重要な類である pretzel link がいつ slice になるかについて研究した。渋谷哲夫、塚本達也との共同研究による成果である。出版されている。この成果は研究集会で報告済みである。 (IV) tangle および braid における Fox coloring に関し、必要十分条件を与えた。中村拓司、佐藤進、和田康載との共同研究による成果である。現在のところ、論文作成中である。この成果は研究集会で報告済みである。 「研究実施計画」に基づき、結び目や低次元多様体の多岐にわたる話題に精通している研究者との交流を進めてきた成果として得られている。
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