研究課題/領域番号 |
19K03602
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12030:数学基礎関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木原 貴行 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (80722701)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 記述集合論 / 計算可能性理論 / 決定性公理 / 構成的逆数学 / 次数スペクトル / 実効トポス / ベター擬順序 / 高階計算可能性 / 計算可能位相 / 擬ポーランド空間 / 領域理論 / 位相空間 / 定義可能性 / Lawvere-Tierney位相 / エフェクティブ・トポス / 実現可能性 / ヴェブレン階層 / 整列擬順序 / 余解析的集合 / 超算術的階層 / クラスカルの木の定理 / 計算可能トポロジー / 逆数学 / 直観主義集合論 / 数学基礎論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,位相的複雑性の階層の《究極的解析》である Wadge 次数の理論を基軸にして,統一的な観点から,計算可能性理論,記述集合論,位相的複雑性の階層構造を解明する. 代表者の先行研究では,空間のボレル可測構造等から様々な計算論的成分を抽出することによって,記述集合論など様々な分野の課題を解決に導いてきた.そのさなか,計算可能性理論における「マーティン予想」と記述集合論における「分解可能性予想」の間に隠れ潜んでいた,Wadge 次数を架け橋とした深い結び付きが明らかになった.本研究では,この新発見の核心をなす背後構造を解明し,計算可能性理論と記述集合論を統合し,この二大予想の深奥に切り込む.
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研究成果の概要 |
計算可能性理論,記述集合論,位相空間論における階層的構造の統一的観点からの解明を目指した研究を行った.記述集合論におけるWadge次数の理論においては,ボレル可測関数の可測還元による構造分析,ランクω_2周辺の解析によるFournierの問題の解決,Louveauの定理のBQO値関数への拡張などの結果を得た.位相的側面については,種々の位相空間の次数スペクトルの分析,特にω-連続領域の枚挙問題の解決,高階計算論を用いたde Groot双対の新機軸の研究などを行った.他にも実効トポスのLT-位相に関するLee-van Oostenの問題の解決や総合記述集合論との関連付けなどを行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
計算可能性理論および記述集合論に関する様々な問題の解決や新機軸の研究を行うことで,計算可能性,記述複雑性,定義複雑性に関する学術的知見を深めた.また,本研究は世界中の様々な研究者に波及し,Lutz-Siskindによる保測写像および順序保存写像に対する第一マーティン予想の解決,Day-Marksによる分解可能性予想の解決など,長きに亘り未解決であった大未解決問題の進展に繋がったなど,学術的影響は大きい.
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