集団類似性を利用した治療効果の一般化

• 研究課題/領域番号: 19K03627
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分12040:応用数学および統計数学関連
• 研究機関: 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター)
• 研究代表者: 嘉田 晃子 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), その他部局等, 室長 (70399608)
• 研究分担者: 橋本 大哉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (50775715)
• 研究期間 (年度): 2019-04-01 – 2023-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2022年度)
• 配分額: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円); 2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円); 2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
• キーワード: 対象集団 / 疾患登録 / 外部対照 / 一般化 / 治療効果の一般化

研究開始時の研究の概要

治療法開発を進めるうえで探索的な臨床試験の計画段階では、当該治療法での情報や厳密なコントロールの情報は限られている。効率よく治療法開発を進めるためには疾患登録などの情報を用いることが考えられる。その際、疾患登録などの対象集団と今後の臨床研究の集団がどのくらい類似しているか、違いを規定する変数は何かを特定すること、それら変数を調整したうえで治療効果の評価を行うことが重要になってくる。本研究では、疾患登録が存在する状況において、集団類似性を利用し治療効果を広い集団に一般化する方法を開発する。

研究成果の概要

本研究では、集団類似性を利用し治療効果を広い集団に一般化や移送する方法を小規模な介入試験に着目して検討した。移送する方法について、逆確率重み付け法、g公式、較正重み法、二重頑健な推定法の性能をシミュレーションで確認した。介入試験の対象者数が少ない状況では二重頑健な推定法の利点が確認された。単群試験のアウトカムが生存時間である状況において、サンプルサイズが小さい場合の制限付き平均生存時間の信頼区間について検討した。複数の変数変換を行った場合の性能評価を行い、その成果をまとめた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

稀少疾患など対象者数が少ない状況で介入試験を行う場合がある。そのような場合に疾患登録が利用できる状況であれば、対象集団の違いを特定し、解析方法を工夫することで、より広い集団での解釈につながる可能性がある。

研究成果

• [雑誌論文] Sirolimus for epileptic seizures associated with focal cortical dysplasia type II. (2022)
  • 著者名/発表者名: Kato M, Kada A, Shiraishi H, Tohyama J, Nakagawa E, Takahashi Y, Akiyama T, Kakita A, Miyake N, Fujita A, Saito AM, Inoue Y.
  • 雑誌名: Ann Clin Transl Neurol 巻: 9 号: 2 ページ: 181-192
  • DOI: 10.1002/acn3.51505
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] A note on confidence intervals for the restricted mean survival time based on transformations in small sample size (2021)
  • 著者名/発表者名: Hashimoto Hiroya、Kada Akiko
  • 雑誌名: Pharmaceutical Statistics 巻: 21 号: 2 ページ: 309-316
  • DOI: 10.1002/pst.2170
  • 査読あり
• [雑誌論文] A single-arm open-label clinical trial on the efficacy and safety of sirolimus for epileptic seizures associated with focal cortical dysplasia type II: a study protocol. (2020)
  • 著者名/発表者名: Kada A, Tohyama J, Shiraishi H, Takahashi Y, Nakagawa E, Akiyama T, Saito MA, Inoue Y, Kato M.
  • 雑誌名: Kurume Med J. 巻: -
  • NAID: 130008066539
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Single-arm non-blinded multicenter clinical trial on T-cell-replete haploidentical stem cell transplantation using low-dose antithymocyte globulin for relapsed and refractory pediatric acute leukemia. (2020)
  • 著者名/発表者名: Akiko Kada, Atsushi Kikuta, Akiko M. Saito, Koji Kato, Akihiro Iguchi, Hiromasa Yabe, Hiroyuki Ishida, Nobuyuki Hyakuna, Yoshiyuki Takahashi, Masayuki Nagasawa, Yoshiko Hashii, Katsutsugu Umeda, Kimikazu Matsumoto, Hiroyuki Fujisaki, Michihiro Yano, Yozo Nakazawa, Hideki Sano.
  • 雑誌名: Kurume Med J. 巻: -
  • NAID: 130008101718
  • 査読あり / オープンアクセス
• [学会発表] 制限付き平均生存時間に対する変数変換を用いた信頼区間推定 (2022)
  • 著者名/発表者名: 橋本大哉、嘉田晃子
  • 学会等名: 2022年度 日本計量生物学会年会
• [学会発表] 小標本の制限付き平均生存時間の推定に対する打ち切りの影響 (2022)
  • 著者名/発表者名: 橋本大哉、嘉田晃子
  • 学会等名: 2022年度 統計関連学会連合大会
• [学会発表] Evaluation of treatment effect using propensity score in single-arm clinical trial and external control group (2020)
  • 著者名/発表者名: Akiko Kada, Hiroya Hashimoto
  • 学会等名: 41st annual conference of the International Society for Clinical Biostatistics
  • 国際学会
• [学会発表] Transformations for estimation of restricted mean survival times in small sample size (2020)
  • 著者名/発表者名: Hiroya Hashimoto, Akiko Kada
  • 学会等名: 41st annual conference of the International Society for Clinical Biostatistics
  • 国際学会