研究課題/領域番号 |
19K03631
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
関口 良行 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (50434890)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 最適化理論 / 半正定値計画問題 / 凸代数幾何 / 交互射影法 / 射影幾何 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,あるクラスの最適化問題に対して,特異な最適化問題を点として持つ代数多様体を構成し,多様体内での個々の問題の持つ幾何的特徴,また,他のクラスの最適化問題を点として持つ代数多様体との関係を調べる.そのため,まず先行研究の豊富な行列補完問題に対して,コーダルグラフと半正定値計画問題の正則性の関係を代数幾何的に再考察する.また,特性類を用いた最適化問題の代数的次数計算に関する先行研究を応用し,具体的な応用例から得られるより狭いクラスの最適化問題の代数的次数を求め,最適化問題を点として持つ代数多様体の大域的な性質を調べる.
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研究成果の概要 |
(1)半正定値計画問題の主問題と双対問題が strictly feasibleであることと,斉次化した KKT 条件が非自明解を持つことが同値になることを示した. (2) 特異な半正定値計画問題に対して係数行列を摂動した場合に, 最適値が連続に変化するための十分条件を求め,Facial Reduction Sequence を用いて,最適値が連続的に変化するような摂動方向を求めた. (3)半代数的凸集合と直線が非横断的に交わる場合に, 交互射影法の厳密収束レートをある多項式の重複度を用いて表した. また,交互射影法の挙動が切り替わる境界をイデアルの消去理論を用いて求めた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
半正定値計画問題に射影幾何のアイデアを応用し,最適値が不連続に変化する現象に幾何的な意味を与え,strict feasibility と KKT 条件の関係を明らかにした.また,イデアル論を交互射影法の解析に初めて応用し,厳密収束レートの公式と,挙動の変化する境界の定義方程式を求めた. これらの結果は, 半正定値計画問題と最適化アルゴリズムに対する新しい見方を与え, 最適化理論そのものの新しい展開に貢献するものである.
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