研究課題/領域番号 |
19K03634
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 東京都立大学 (2023) 京都大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
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研究分担者 |
村川 秀樹 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (40432116)
富樫 英 神戸大学, 医学研究科, 助教 (90415240)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 界面ネットワークの運動 / 平均曲率流 / レベルセット法 / 数値計算 / 非等方性 / 双曲型平均曲率流 / ガンマ収束 / 細胞パターン / 界面の異方性 / Finsler距離 / 積分核 / 障害物 / 細胞のパターン形成 / 数値解析 / エネルギー保存 / 双曲型界面運動 / 非等方的エネルギー / 界面ネットワーク / パターン形成 / 上皮細胞 / 位相変化 / 界面ダイナミクス / 細胞組織 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞組織の形成を解明する上で,界面ネットワークの数理モデルが有効であることが近年,明らかになった.しかし,細胞のパターンがどのように生成されるかのメカニズムを詳しく理解しようと思うと,表面張力などの界面の性質が一様でない状況での界面のダイナミクスを見る必要がある.この場合の界面運動の数学解析や数値解法が未開発のため,本研究ではその理論的な土台を築き,数値ライブラリを構成し,そしてシミュレーションを行うことを通じて,新しい数学理論の構築だけではなく,細胞組織におけるプロセスの解明という重要な応用課題にも貢献することを目指す.
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研究実績の概要 |
最終年度には非等方的な表面エネルギーをもつ界面ネットワークの解析を行なった.非等方性を備えた細胞のパターン形成を理解する上で重要な課題であるが,一般のネットワークに対する問題が非常に難しい.そのため,生物学的実験やナノパターニングで応用がある固定した基盤上を動く非等方的な粒子の問題にまず取り組んだ. この自由境界問題に対しBMOアルゴリズムによる近似法を提案し,エネルギーのガンマ収束の意味で物理的に正しい近似であることを示した.さらに,近似スキームの弱解への収束の証明を与えた.これにより,分裂や融合などの位相変化を伴う非等方的な粒子の基盤上の運動が正確に計算できるようになった. 研究期間全体を通じて,当初の計画で掲げたそれぞれの目標において新しい結果を得て,理解を進展させることができた.それぞれの項目についてまとめる:(1)表面張力が界面ごとに異なるネットワークに対して,各領域(細胞)の体積を保存しながら表面エネルギーのL2勾配流にしたがう運動を効率よく近似する方法を開発・実装し,その数値計算解析を実施した.(2)慣性を伴う双曲型運動を定式化し,その近似において長年,課題となっていたエネルギー散逸の問題を解決する方法を見つけ,その収束解析を与えた.(3)界面の向きに依存する非等方的な粒子の基盤上の運動に対して,上記の通り,基本的な発展自由境界問題の数学解析を行い,一般のネットワークの場合での解析の基盤を固めた.(4)生物学者との共同研究で,数理モデルを立て実際のマウスの実験データを用いた数値シミュレーションを行うことにより,これまで未解決だった,嗅上皮と聴覚上皮の細胞パターン形成のメカニズムを解明した.
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