配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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研究開始時の研究の概要 |
粒子法は偏微分方程式に対する数値計算手法の一つであり, その特徴から近年, 津波のような移動境界問題に適用されている. しかし差分法や有限要素法などの数値計算手法と比較すると, 粒子法に対する数学的基盤は十分に整備されていない. 研究代表者は, 固定領域上における移流拡散方程式に対する特性曲線一般化粒子法を提案し, その誤差評価を得ている. 本研究課題ではこの成果を活用し, 偏微分方程式に対する粒子法の数学的基盤の整備における次の段階として, 固定領域上における非圧縮粘性流れ問題に対する粒子法の数学的基盤の整備, および提案する手法に基づくプログラム開発・計算機実装・精度検証を行う.
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研究実績の概要 |
本研究課題では, 流れ問題に対する粒子法の数値計算でしばしば用いられる微圧縮Navier--Stokes方程式を導入し, 特性曲線一般化粒子法の適用を試みている. 微圧縮Navier--Stokes方程式のある極限が非圧縮Navier--Stokes方程式となることがKreiss--Lorenz--Naughton (1991) で示されているため, 得られる成果が実際に広く用いられている粒子法に対応する数学的基盤となることが期待できる. 昨年度までに, 本研究課題の目的の1つである "非圧縮Navier--Stokes方程式に対する特性曲線一般化粒子法の導入と誤差評価" に取り組み導入した特性曲線一般化粒子法を非圧縮Navier--Stokes方程式に対する創成解問題へ適用する数値実験を行い, また本研究課題の目的の1つである "導入した特性曲線一般化粒子法のより物理的に自然な実問題への適用" を目指したプログラム作成や試験的な数値実験などを行ってきた. これらの数値実験により, 導入した特性曲線一般化粒子法の基本的な安定性や適切性, 実問題への適用可能性を数値的に確認できた. また微圧縮Navier--Stokes方程式に対する特性曲線一般化粒子法の誤差評価に必要な予備的な結果を発展させて, 本研究課題の最終的な目的である "導入した特性曲線一般化粒子法の誤差評価" に対応した準備が完成した. そこで今年度は, 昨年度までの準備を元に, 微圧縮Navier--Stokes方程式に対する特性曲線一般化粒子法の誤差評価に必要な予備的な結果を発展させて, 本研究課題の最終的な目的である "導入した特性曲線一般化粒子法の誤差評価" に対応した成果を得たので, その論文化に着手した.
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