研究課題/領域番号 |
19K03707
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松永 悟明 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (10222308)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | スピン液体 / π-d相互作用 / 擬一次元有機超伝導体 / 擬二次元有機超伝導体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の第一の目的は比熱・ゼロ磁場及び磁場中μSR、誘電率、磁化、圧力下の輸送現象測定等を駆使し、正三角格子から大きくずれている二次元三角格子スピン液体を調べることによりピン液体物質の安定化の仕組みを解明すること。第二の目的は、λ型結晶とほぼ同じ結晶構造を持ちながらπ-d相互作用やd-d相互作用が異なるλ'およびλ''型結晶系を研究することにより、π-d系の統一的理解を目指すことである。
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研究成果の概要 |
π-d系の統一的理解を目指すために、λ-(STF)2GaCl4のμSR測定をヘリウム3を用いて行い、0.5Kの極低温まで反強磁性相のへの転移がないことを確認した。また、新物質λ'-(STF)2FeBr4およびλ'’-(BETS)2FeBr4を合成し、圧力下で超伝導になることを発見した。さらに、新規擬一次元物質(DMET-TTF)2AuBr2を合成し、常圧でこれまでにない並びの整合スピン密度波、圧力下で超伝導を発見した。 これらの研究により、π-d系を統一的に理解するためには、単にπ-d相互作用について考えればよいのではなくd-d相互作用や系の次元性の果たす役割が重要であることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、二次元三角格子系におけるスピン液体安定化の仕組みの理解が深まるとともに。ほぼ同じ結晶構造を持ちながらπ-d相互作用やd-d相互作用が異なる系の研究により、π-d系の統一的理解が深まった。また、新規超伝導体を発見した。さらに、新規擬一次元物質(DMET-TTF)2AuBr2を合成に成功し、これまでにない並びの整合スピン密度波、圧力下で超伝を発見し、新奇電子状態の発見に寄与した。
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