研究課題/領域番号 |
19K03767
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川崎 猛史 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (10760978)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | アモルファス固体 / 破壊 / 降伏 / 分子動力学シミュレーション / 塑性変形 / 分子動力学法 / アニール / ガラス / 破壊現象 / 降伏現象 / アモルファス / 固体 |
研究開始時の研究の概要 |
結晶やアモルファス等の固体材料は,これらの初期構造の安定性によって,変形に対して急激に壊れる(脆性破壊)または徐々に壊れる(延性破壊)を示すことが経験的に知られている.しかし,これらの物理機構は未解明である.本研究は,コンピュータシミュレーションを用い,熱や変形により固体の初期構造を系統的に変化させ,脆性破壊および脆性破壊が起こる物理機構を解明する.
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研究成果の概要 |
本研究では,幅広い温度範囲に対して熱平衡状態を実現するコンピュータシミュレーション手法を導入することにより,粒子構造の安定性を系統的に変化させた固体の力学応答を調べた.その結果,変形を加える前の熱平衡な粒子構造と,降伏が起こる際の粒子構造に関するエネルギーの大小関係により,延性破壊的(連続),脆性破壊的(不連続)な降伏が起こることが一意に決まること見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アモルファス固体材料の降伏現象や破壊現象は,材料の安定性,すなわち初期構造の安定性によって,脆性破壊型,延性破壊型の降伏現象がそれぞれ現れることが経験的に知られているがその物理機構は未解明であった.本研究ではミクロな側面から多大な知見を与える分子動力学法による数値計算を幅広く行うことにより脆性破壊型,延性破壊型の降伏現象が起こる要因を,粒子軌道の可逆性やエネルギーランドスケープ描像などの物理学の知見を適用することにより解明した.本研究は,材料の力学特性の根源的な部分を解明したことから,基礎的に重要であるのみならず,工学や産業上の応用にも繋がり,極めて高い意義があるものと考えられる.
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