研究課題/領域番号 |
19K03866
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
南部 保貞 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (40212112)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 原始量子ゆらぎ / 量子古典転移 / 量子もつれ / エンタングルメント / entanglement partner / entanglement monogamy / インフレーション宇宙 / インフレーション / モノガミー / 純粋化 / モノガミー性 / 量子情報カプセル / 多体間エンタングルメント / 原始ゆらぎの量子性 / ゆらぎの古典性 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の宇宙の大規模構造は,宇宙初期のインフレーション膨張期に生成された量子ゆらぎが進化したものであると考えられている.しかしながら,量子ゆらぎが宇宙の構造につながる古典ゆらぎ に転化するメカニズニムについては十分な理解がされているとは言い難い(原始量子ゆらぎの古典化問題).本研究では,インフレーション起源のゆらぎの量子性並びにその古典性の意味を,量子状 態の持つエンタングルメントのモノガミー性に基づいて解明する.また,観測的に初期宇宙の量子性を検証する手法として,強度相関の方法の可能性について検討を行う.
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研究成果の概要 |
S. Camalet 2007によって提案された着目系の内部量子もつれ」とその外部環境間との「外部量子もつれ」の強さに対するモノガミー不等式に着目し,この不等式が,着目系ABの純粋化によって用意された4体系ABCDに対して成立することを確かめた.そして,このモノガミー関係が部分系ABの分離可能性に対する十分条件を与えることを見出した.「外部量子もつれ」の大きさが大きくなるとそれに対して「内部量子もつれ」の大きさは減少し,ある臨界値でゼロとなる.これは部分系ABの情報量が外部系であるパートナーモードCDとの間で共有され,その共有情報量の大きさが宇宙膨張と共に増大することを意味する.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エンタングルメントパートナーとモノガミーの観点よりインフレーション宇宙における古典相関の生成過程の理解が可能となった.今後の発展としては,パートナー公式を用いることで得られるパートナーモードの空間プロファイルを用いて,情報量の共有が時間と共にどのように変化してゆくかを見ていく.そして情報量の共有拡散の観点より,インフレーション宇宙における古典化の理解をさらに深める.
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