研究課題/領域番号 |
19K03896
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
端山 和大 福岡大学, 理学部, 准教授 (70570646)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | gravitational wave / KAGRA / observation / 重力波 / 観測 / 望遠鏡状態 / 望遠鏡診断 / データクオリティ / マルチメッセンジャー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では今後の重力波観測において重要な要素である、リアルタイムでの重力波イベント アラートを発信するために、最も基礎となる重力波と雑音との切り分けをリアルタイムで行う手法の確立することである。まずは望遠鏡周辺で起きる擾乱が望遠鏡に与える影響を定量的に評価する手法を確立させる。基礎実験は大学の実験室の規模で行い、必要なセンサやその配置を研究する。その後KAGRAの試験観測の際に擾乱実験を行い影響の定量的評価を行い、雑音の特徴を把握し典型的雑音のカタログ化を進める。その研究成果を基礎として、リアルタイムで偽重力波信号を除去し、確度の高い重力波アラートを実現するシステムの構築を行う。
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研究成果の概要 |
リアルタイムでの重力波探査を実現するために、外部環境の擾乱が望遠鏡運転に与える影響などから、望遠鏡の運転状態による観測データの質を定量的に評価し、重力波探査に反映する手法の確立を行った。そして望遠鏡の観測状態を4つのカテゴリーに分類し、重力波探査を効率的に行い、より短時間で探査を行える体制を構築した。 2020年に行われたLIGOとVirgo、GEO、KAGRAによる初めての共同観測の観測データの解析を中心に行った。我々は、継続時間が数ミリ秒から数秒の波形不明の突発性重力波の探査について、国際共同観測チームをリードして、観測データを解析し、観測期間内での突発性重力波の上限値を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では突発性重力波探査において、KAGRAの観測データの質を評価するシステムを構築し、それを初のLIGO-Virgo-KAGRA共同観測に適用したこと。観測データの質を評価することは、サイエンスを行う上で必須のことであり、そのシステムを構築したことは意義深いと考える。また、実際に観測データに適用し、KAGRAにとって初の国際共同観測の論文の突発性重力波探査のパートを担当したことも重要な進歩であると言える。
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