研究課題/領域番号 |
19K03928
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
太田 耕司 京都大学, 理学研究科, 教授 (50221825)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 銀河 / 星形成 / 銀河進化 |
研究開始時の研究の概要 |
強い棒構造を持つ棒渦巻銀河の棒部では、星形成の材料となる分子ガスが存在するにも拘わらず、星形成がほとんど起こっていない。この原因を探ることが本研究の目的である。この問題は単に棒部における星非形成の問題にとどまらない。近年、理論的には、銀河では星がたくさん出来すぎることが問題視されており、星形成を抑制するモデルがいくつも提案され、この大きな問題に一石を投じるものである。本研究では、最近の観測装置・理論モデルの発展を踏まえて、新たな観点から原因を探ることを目指している。棒部における星形成が特に強く抑制されている銀河を対象にすることで、症例の原因をクリアに分離したいと考えている。
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研究成果の概要 |
銀河はガスを星に転換しながら進化しているので、銀河において星形成が起こる条件を明らかにすることは、銀河進化を理解する上で重要である。棒渦巻銀河の渦巻腕では星形成が見られるが、棒部では見られないことが多い。つまり、棒部においては星形成が抑制されていると考えられる。そこで、棒渦巻銀河を実験室として、星ができない原因を解明することで、星形成がどのような条件下で起きるのか起きないのかを調べた。その結果、棒部では、星形成に寄与しない広がった分子ガス成分が多いこと、分子雲も存在するが、その質量は比較的小さく、また分子雲同士の衝突が高速で起こり、その結果星が誕生しないことが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙の構造やその中での天体の形成や進化を明らかにすることは、人類の世界観を構築し、その精神的バックボーンを形成するという意味で、極めて重要である。宇宙の主要構成要素である銀河の形成・進化を解明することはこのような観点から重要であると言える。本研究は、近傍宇宙に存在する銀河を実験室として、銀河における星形成がどのような条件で起こるのか・起こらないのかを明らかにすることで、銀河や星の形成・進化の解明に大きな一歩を加えており、その意義は高いものと考える。
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