研究課題/領域番号 |
19K03960
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17020:大気水圏科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐々木 克徳 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (50604815)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 黒潮 / 大気海洋相互作用 / 領域海洋モデル / 地球温暖化 / 領域大気モデル / 梅雨前線 / 東シナ海 / 領域モデル / 長期変動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,大気への顕著な影響が報告されている東シナ海の黒潮に伴う海面水温前線に注目し,この海面水温前線の長期変動のメカニズム,海面水温前線の経年変動に対する大気応答の季節依存性,海面水温前線の長期変動に対する大気応答の3点を明らかにすることを目的とし,観測・再解析データと領域大気モデル,領域海洋モデルを組み合わせた解析を行う研究である.
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研究成果の概要 |
東シナ海における海水温の長期変動を明らかにするための領域海洋モデルを用いた1871~2010年の過去再現実験の結果、海面水温上昇は全域で一様ではなく、黒潮流軸付近と中国沿岸域で全球平均の上昇トレンドより2~3倍程度大きいことを明らかにした。どちらの領域でも海流による温度移流の変動が水温上昇の主要因である。 一方、領域大気モデルを用いて黒潮の大蛇行による海面水温の変化に対する冬季の大気応答を調べた結果、黒潮の大蛇行に伴う日本沿岸の正の海面水温偏差上で海上風の収束、その南の冷水渦上で海上風の発散が生じていた。また日本沿岸の正の海面水温偏差上では降水日数が統計的に有意に増加している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
観測データと高解像度の数値シミュレーションを併用することにより,東シナ海の20世紀全体を通じた温暖化傾向の空間分布とそのメカニズム,特に黒潮の温暖化傾向に対する役割を世界に先駆けて定量的に明らかにすることができた。また黒潮の変動による海面水温変動に対する大気の応答,特に日本周辺における気圧や降水活動の変動について明らかにし,大気と海洋の両面から中緯度大気海洋相互作用についての理解を進めることができた。
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