研究課題/領域番号 |
19K04008
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
福山 繭子 秋田大学, 理工学研究科, 准教授 (40630687)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 方解石 / 炭酸塩鉱物 / LA-ICP-MS / U-Pb年代測定 / 局所分析 / 放射年代 / U-Pb / 年代測定 / レーザーアブレーション / 誘導結合プラズマ質量分析 / 微小領域分析 / 放射性同位体 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、レーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析計を用いたウラン(U)-鉛(Pb)年代測定法により、方解石を主とする炭酸塩鉱物の年代測定が試みられている。しかしながら、これまでにU-Pb年代測定法が確立されているジルコンと比べ、方解石は十分に標準試料が準備されていない。また、鉱物の組織観察や元素濃度から形成環境を推定できる指標がなく、その構築が急がれる現状にある。本研究では、炭酸塩鉱物のU-Pb年代法に適用できる標準試料を作成し、U-Pb年代測定に適用可能な方解石の組織・元素指標を新たに構築することで、より精度の高い方解石U-Pb年代測定を可能とする。
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研究成果の概要 |
近年、レーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析計を用い、方解石へのウラン-鉛(U-Pb)放射年代測定が試みられるようになった。しかしU-Pb年代測定が一般に適用されるジルコンと比べると、方解石は、限られたU-Pb年代測定用標準試料や高い初生鉛含有量といった測定上の制約や二次的な影響による同位体組成の改変といった課題のために年代精度や形成年代を得られないといった課題がある。そこで本研究では、方解石U-Pb年代法に用いる標準試料を作成し、方解石の組織と元素分布情報を利用した同位体改変有無の指標を明らかにした。本研究で作成した標準試料PKC-1は既に国内外の研究機関に配布を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炭酸塩鉱物である方解石は、石灰岩の主要な構成鉱物であるだけでなく、幅広い岩石中に普遍的に産出し、岩石の割れ目を充填する脈として、また断層の形成に伴って断層岩中にも産出する。このような脈や岩石にはジルコンのような年代測定が可能な珪酸塩鉱物が存在することは稀であり、方解石の形成年代を知ることは、その割れ目や断層の形成年代に制約を与えることとなる。つまり、方解石の年代測定は、その産出状況から、他の年代測定法では得ることができない年代情報を与えてくれる点で重要である。
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