研究課題/領域番号 |
19K04127
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
|
研究機関 | 金沢工業大学 (2021) 熊本大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
坂本 重彦 金沢工業大学, 工学部, 教授 (00315285)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | バニシング加工 / ステンレス鋼 / マルテンサイト変態 / 高硬度 / キューブ加工 / 硬度 / 射出成形用金型材料 / 焼入れ鋼 / 難削材 / 高機能性表面 / 超精密切削 |
研究開始時の研究の概要 |
金属材料との代替品としてプラスチック樹脂の成形製品は、多くの産業で活用されている。強化繊維を含む射出成形用金型材料として、ステンレス鋼や焼入れ鋼が用いられ、成形品の高精度化に対応して、金型加工のナノメートル・オーダーでの仕上げ精度が要求されている。金型表面は、形状精度に加えて、耐摩耗性と耐腐蝕性度の高機能表面を持つことが必要となる。そこで、本研究では射出成形用金型材料に対する超精密切削でのナノメートル・オーダーの仕上げ面創成に加えて、ファイバーによる摩耗を防ぐための耐摩耗性、酸化を防止するための耐腐蝕性を高める高機能性表面を構築する加工法を目指し、新しい概念の難削材切削理論を提案する。
|
研究成果の概要 |
オーステナイトステンレス鋼SUS304に対して、切込み量を小さくし、低速加工を行うバニシング仕上げ加工が、加工仕上げ面にマルテンサイト相を構築して表面硬度を上げられることがわかった。加工表面層の性状を確認すると、オーステナイト相がマルテンサイト相に変態していることを確認した。バニッシュ超精密切削加工を実施することは、さらに高精度な加工仕上げ面を創成することに留まらず、高機能な硬度仕上げ面を構築する加工技術につながると考えられる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バニシング仕上げ加工ではMQLによる圧縮空気を供給して加工していたため、加工中の温度上昇による影響よりも、機械的な応力による加工誘起マルテンサイト変態が生じたと推察される。工具姿勢を任意に変えることができる5軸マシニングセンタでの加工において、微小切り込みによる高精度な加工仕上げ面を創成することは、機能性表面を生成して高強度かつ耐腐食性の優れた製品づくりに役立てられる。立方体に異なる姿勢で切削加工を行うキューブ加工を実施することで、加工面への影響を評価することも可能と言える。
|