研究課題/領域番号 |
19K04142
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18030:設計工学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
荒川 雅生 香川大学, 創造工学部, 教授 (20257207)
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研究分担者 |
佛圓 哲朗 香川大学, 創造工学部, 教授 (00803967)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 設計工学 / 複合領域の最適化 / ロバスト設計 / 多目的最適化 / 多目的最適設計 |
研究開始時の研究の概要 |
自動車などの複数の機能を寄せ集めてものを開発する場合,個別レベルの性能向上と全体システムの性能向上のすり合わせが上手くいかずに何度もこれを繰り返す必要が生じ,開発時間を長くしてしまうことが常態化している.QFDを書き,各機能と変数の関係を明確化したのちに,開発手順を考慮することで出戻りを減らす方法が提案されている.多層の最適化の構造を基本的には変数は確定値をベースとしており,すり合わせの解消へ向けた工夫が十分とは言えなかった.本研究では,最初に摂動範囲の最大化を含めたロバスト設計方法を確立し,複合領域の最適化を行うことですり合わせの出戻りを抑制する方法としてのロバスト設計の活用方法を提示する.
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研究成果の概要 |
本研究は複合領域の最適化における多段最適化において,設計変数の取り合いを原因とする手戻りを発生させずに,少ない手戻り回数で最適化を終了させることを目的としている.その際に,ロバスト設計の考え方を導入することで,設計変数に幅を持たせることができ,さらに,注目している目的関数の劣化,制約条件を破ることを防ぐことが可能であることに着目し,最悪ケースを想定したロバスト設計方法を提案した.本来,多重ループであるところ,提案した手法では多目的化することで,インナーループを排除することができた.このロバスト設計の考え方を導入して,多段最適化の手戻りを発生させない手法の開発を行い,ベンチマーク問題で立証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
製品開発において部品レベルの部分最適化を繰り返しても全体としてはアンバランスで必ずしも良くなるとは限らない.全体最適化が必要であるが,規模が大きくなり,最適化で最終的にいい結果をえることは難しい.この矛盾を解決する考え方として複合領域の最適化があり,複数の多段最適化を繰り返すことで収れんさせることが提案されている.各段での設計変数の取り合いから収れんさせる有効な方法が存在しなかった.本研究で提案した手法を用いることで,各段階での目的関数の劣化範囲を設定することで,その範囲内で収まるため,設計変数の取り合いが生じないことを立証した.全体最適化への道筋を開くことができた意義は大きい.
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