研究課題/領域番号 |
19K04150
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
|
研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
古池 仁暢 宮崎大学, 工学部, 助教 (40603329)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 樹脂軸受 / 樹脂機械要素 / PEEK構造・物性 / 自己潤滑膜 / 摩擦化学 / 高機能樹脂 / 長寿命化 / グラファイト / 転がり滑り / マイクログルーヴ / 転がり疲労 / 機械要素 / 摩擦化学反応 / トライボロジー |
研究開始時の研究の概要 |
プラスチックおよびセラミックス部品で構成されるハイブリッド軸受の稼働中に生じる自己潤滑膜の解明を通じて,損傷を生き物の様に修復する機能をそなえた自己修復軸受の開発に挑む.摩擦化学反応を利用した損傷修復挙動を疲労テストおよび高分子分析から明らかにし,低摩擦化や高強度化など最適なトライボロジー設計に活かす.特殊環境下でのハイブリッド高分子機械要素の寿命リスクを低減できるので,海洋資源開発分野やバイオエネルギー機器,医療機器材料分野などに適用域を拡げ応用が期待できる.
|
研究成果の概要 |
PEEK樹脂等を主材料としたラジアル軸受モデルを用いて,軌道面に生成するPEEK複合材の自己潤滑膜フィルムの影響とその再生挙動について研究を行った.特定の繰返し圧縮荷重および速度条件下で転がり疲労テストの結果,軌道輪の回転方向に沿って導入した人工傷は,圧縮や摩擦等の影響により生成した自己潤滑膜フィルムにより覆われたことで縮小した.本研究を通じて自己潤滑膜による樹脂機械要素の長寿命化が期待でき,自己潤滑膜のなじみ面形成と制御に繋がる知見を得た.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果では,PEEK樹脂機械要素の自己潤滑膜の制御と長寿命化に影響を及ぼす表面キズを無害化できる可能性を示した.微細溝を有する軸受軌道面にグラファイトのナノ粒子を含んだ自己潤滑膜が生成したことを発見した.自己修復機能を持つ樹脂機械要素として低摩擦と長寿命化が期待でき,材料損失や故障リスクが減り省資源化にも貢献できる.今後,気液潤滑下など特殊環境用としてハイブリッド樹脂機械要素の長寿命化技術に発展させ,エネルギー機器材料分野などに適用域を拡げ応用が期待される.
|