研究課題/領域番号 |
19K04189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
長津 雄一郎 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60372538)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Viscous fingering / 相分離 / 粘性フィンガリング / スピノーダル分解 / 部分混和 / 界面流体力学 / 部分混和系 / Korteweg効果 / 数値解析 |
研究開始時の研究の概要 |
応募者らは、ごく最近、水性二相系を用いることにより、初めて部分混和系でのViscous fingering(VF)実験を成功させ、その特性が、従来から知られている完全混和系と非混和系の場合とは全く異なり、VFが千切れ、多数の液滴を形成するパターンになることを見出した。さらに、その液滴形成の起源は、部分混和系であることに起因して生じる相分離とその相分離の際に自発的に生じる対流(Korteweg効果と呼ばれている)であることを提示した。本研究では、部分混和系でのKorteweg効果を伴うVFの数値解析を行い、応募者らが提示しているメカニズムの正当性を実証する。
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研究成果の概要 |
研究代表者らが初めて実験で発見した、2種類の液体が一部だけ混ざり合う部分混和性により二流体の粘度差に由来する流動界面がトポロジカルに変化する現象を、数値的に再現することに初めて成功した。これは、部分混和性に由来して生じる相分離とその相分離の際に自発的に発生する液体の流れの効果(Korteweg効果)を、従来の二流体の粘度差に由来する流動界面を記述する流体力学方程式群に組み込んだ新たな数理モデルを構築し、それを数値シミュレーションすることで得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後、この数理モデルを用いた数値シミュレーションから、部分混和系粘性フィンガリングの新しいダイナミクスを見出し、それを実験的に検証するというアプローチが可能になる。また部分混和系の粘性フィンガリングが、地層からの石油回収プロセスや地層へのCO2圧入プロセスで発生していることがわかっており、本研究成果は、それらのプロセスにおける現象予測の高精度化や、部分混和性を利用した当該プロセスの新たな制御法の創出へ寄与することが期待される。
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