研究課題/領域番号 |
19K04201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 仙台高等専門学校 |
研究代表者 |
永弘 進一郎 仙台高等専門学校, 総合工学科, 准教授 (20419154)
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研究分担者 |
早川 美徳 東北大学, データ駆動科学・AI教育研究センター, 教授 (20218556)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 逆マグナス効果 / 境界層剥離 / 微小液滴の密度・電荷測定 / 剥離点 / 流体相互作用 / 流体抗力 / 抗力係数 / 液膜流れ / 群のダイナミクス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画は、Activeな振動体とPassiveな振動体を統一的に捉える新たな視点に立脚し、非接触の抗力測定法を用いた風洞実験と、実際の鳥や魚の群れの直接観測をとおして、多体の振動体の動的抗力と流体相互作用を現象論レベルで解明する。その結果は、魚や鳥の群れのダイナミクスをより正確に記述するための新たな数値手法の確立,またはエネルギー消費の最小化の観点からみた,陸上・海上輸送個体の隊列最適化問題の解決に繋がる。
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研究成果の概要 |
本研究では、浮遊水粒子を含む流れの中で回転する球体に対する逆マグナス効果を実験的に検討した。揚力は、回流風洞に水滴を注入した状態において測定した。その結果、マイクロメートルサイズの水滴の存在が逆マグナス効果の発現に大きく影響し、揚力の方向が反転する臨界レイノルズ数とスピン比の減少を引き起こすことがわかった。油滴を用いた対照実験では逆マグナス効果の誘起は観測されず、さらに液滴の電荷測定を行なった結果、水粒子のみが顕著に帯電していた。このことから、液滴の電気的な相互作用が境界層の剥離点周りの流れに重要な役割を果たしている可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
空中を浮遊する微小液滴の分布が、流体に及ぼす影響についてはレオロジーや粉体物理と関連して多くの研究がなされてきた。本研究では、帯電した微小液滴が非常に低密度な領域において境界層剥離に大きな影響を与えうることを実験的に示した点において、新たな知見を与えたものと考えている。 一方で、スポーツにおいては霧の発生時のボールの軌道変化と関係する身近な問題である。とくにアジアで盛んに行われているソフトテニス競技では霧の発生がボールの軌道を大きく変えることはよく知られており、本研究はこの事実を実験室内で再現し定量的な測定を行なった初めての例となった。
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