研究課題/領域番号 |
19K04237
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
保浦 知也 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00324484)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 乱流 / レイノルズ応力 / 熱線流速計 / 抵抗線温度計 / 風向風速計 / Turbulence / Hot-Wire / Cold-Wire / Measurement / Response Compensation |
研究開始時の研究の概要 |
身の周りの流れのほとんどは乱流状態にあり、時々刻々と変動する乱流による熱や物質の移動を予測することは非常に難しいことが知られている。しかし、この乱流現象を定量的に予測することができれば、高効率な熱流体機器の設計開発や大気環境の保全、災害発生時における汚染物質の拡散予測などに貢献することができる。乱流の予測精度を改善するためには、速度、温度および濃度変動の同時計測により、レイノルズせん断応力を始めとする相関量を正確に計測する必要がある。本研究の目的は、新しい測定原理に基づくマイクロ風向風速センサを用いて、レイノルズせん断応力の高精度計測を実現することである。
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研究成果の概要 |
乱流中における熱および物質の輸送を定量的に予測するためには、レイノルズせん断応力を始めとする物理量を計測する必要がある。本研究は、新しい原理で動作する熱線流速計を開発し、レイノルズせん断応力の高精度計測を実現した。新開発した平行二線式熱線流速計は、定温度型で駆動される同一形状の二つのI形熱線センサを流れの垂直方向にわずかに離して平行に配置した形状となる。このセンサは風速と風向を連続的に検知することが可能である。円柱後流の乱流場を対象としてその測定精度を検証した結果、平均速度と変動の乱れ強さだけでなく、レイノルズせん断応力や動的特性についても十分に信頼できる測定結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
身の周りの空気や水の流れのほとんどは時間的・空間的に乱れた状態にある。このとき熱や汚染物質はこの乱流運動によってその大半が運ばれるため、これを予測し制御するには、乱流を精密に計測することが重要である。本研究で対象としたレイノルズ応力とは、乱流によって流体にはたらく見かけの応力であり、さまざまな状況においてこれを測定することが必要とされている。常温常圧の気相乱流場に対して、これまで種々の計測方法が開発されているが、本研究成果は新しい原理にもとづく計測法を提案するものである。小スケールの連続的な乱流変動をレーザなどの装置を用いずに計測可能となったことからその意義は大きいと考えられる。
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