研究課題/領域番号 |
19K04238
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
西田 耕介 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 准教授 (00397043)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 熱工学 / 燃料電池 / レーザ計測 / 吸収分光法 |
研究開始時の研究の概要 |
高耐熱光ファイバプローブを導入した高感度なレーザ分光計測システムを開発することにより、高温作動の固体酸化物形燃料電池(SOFC)内の水蒸気、二酸化炭素、メタン濃度分布を高速・高精度かつin-situ(その場)で定量測定できるようにする。さらに、多孔質電極内の物質輸送シミュレーションを援用することにより、SOFCの燃料流路から電極内部に至る物質挙動や反応プロセスを統合的に捉えながら、運転条件や電池構造が発電性能にどのような影響を及ぼすのかを明らかにする。その上で、物質輸送を能動的に制御し、一様な濃度・発電分布を実現させるための新規流路構造を提案・開発し、SOFCの更なる高性能化、長寿命化を図る。
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研究成果の概要 |
本研究では、過酷な高温環境下(800℃)でも使用可能な光ファイバプローブを導入することにより、高温作動型燃料電池のガス流路内における生成ガス(水蒸気等)の濃度を高速・高精度で定量測定できる「光ファイバプローブ型レーザガス分析システム」の開発を進めた。本計測システムは、高感度なレーザ吸収分光法である波長可変半導体レーザ吸収分光法(TDLAS法)を採用することにより、燃料電池狭小流路内の微量ガス成分でもリアルタイムで検出可能にする。それにより、発電状態の固体酸化物形燃料電池(SOFC)アノード流路内における水蒸気濃度をin-situ(その場)で直接モニタリングできるようにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高耐熱プローブを用いたレーザ吸収分光法を応用することにより、高温燃料電池(SOFC)内のガス濃度を「その場」で測定可能になることは世界的に画期的な事例であり、作動状態の電池内部の物質輸送現象を物理化学的解釈に基づいて解明できることは学術的に意義が高い。また、本研究で開発する光ファイバセンシング技術は、SOFCの研究開発を支援する計測診断ツールや検査装置として実用化が期待でき、電池の飛躍的な高耐久化のためのブレークスルーになり得る。燃料電池分野以外でも、エネルギー、ナノテク、医療、バイオ、半導体等の最先端分野での新産業の創出やイノベーションを支える先進計測技術として広い応用・発展が期待される。
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