研究課題/領域番号 |
19K04248
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
網 健行 関西大学, システム理工学部, 准教授 (00581654)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 数値シミュレーション / 伝熱工学 / 沸騰 / 濡れ性 / 界面追跡法 / 電気二重層 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、濡れの物理現象の本質的理解と、動的濡れ挙動を表現する物理モデルの構築を行う。一切の工学的仮定なしに濡れの動的挙動を表現する物理モデルの構築に向けて、まずは、固体壁近傍におけるナノスケールの電気二重層による電気ポテンシャルを、分子動力学法を用いて評価する。そして、これを固液界面張力としてマクロスケールでの界面追跡法に組み込む。また本物理モデルに、界面再構成法を加え、さらにエネルギー方程式をカップリングすることで、沸騰や凝縮といった相変化問題に適用可能となる。これらについて、スーパーコンピュータを用いた数値シミュレーションにより、モデル評価を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は、固気液三相界面における濡れの物理モデルの構築および、濡れ性を考慮した沸騰現象の数値シミュレーションが目的である。計算手法としてVOF法を用い、沸騰・凝縮現象を取り扱うために、エネルギー方程式に相変化モデルの組み込み、さらに乱流による熱輸送量を考慮するため、低レイノルズ数モデルであるk-ωSSTモデルを組み込んだ。相変化モデルにおける物質輸送係数を蒸発と凝縮に対してそれぞれ異なる値を用いることで、強制流動サブクール沸騰における気泡挙動を数値的に再現することが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
濡れ性は固気液三相界面で生じる現象であり、その物理モデルの構築は様々な分野で応用が期待される。本研究では、濡れ性を考慮した強制流動沸騰現象の数値シミュレーションを実施した。相変化を伴う熱交換器、ボイラ、エアコン・冷凍機器におけるエバポレータ、コンデンサ、高性能電子機器冷却などにおいて高い冷却性能を持つ相変化熱伝達の解析、冷却・伝熱性能の評価を行う上で重要となるものである。様々な流動系に適用することが可能であり、上昇流のみならず水平流、下降流、傾斜流など実際の機器の設計に応じた解析が可能である。
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