研究課題/領域番号 |
19K04399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
陶山 健仁 東京電機大学, 工学部, 教授 (50303011)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ディジタル信号処理 / 音響信号処理 / 音源定位 / モデル化 / マイクロホン / マイクロホンアレー / 音源方向推定 / 高周波 / ヒストグラム / 方向推定 / 音声信号 |
研究開始時の研究の概要 |
マイクロホンアレーによる音源定位の推定精度は,マイクロホン間隔と使用周波数帯域にトレードオフの関係が存在する。両者を同時に適用すると推定結果に不定性が生じる。本研究では,この問題を解決するためにマイクロホン間の信号の伝搬特性を,全域通過特性を有するディジタルフィルタを用いてシステム同定し,フィルタ係数を用いて高周波帯域で音源方向を解析的に直接推定する手法を提案する。その結果,従来法より精度の高い推定結果が得られることを示す。さらに,提案手法を円状マイクロホンアレーに適用し,全方位音源定位を行なう。
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研究成果の概要 |
本研究では,マイクロホン対による音源定位の推定精度向上法について検討した。音源定位精度向上にはマイクロホン間隔の拡張と高周波音の利用があげられるが,これらはいずれも推定結果に不定性をもたらす空間エイリアシングの要因となる。この問題の解決のために,不定性を含む全ての推定結果候補に対して信頼性を重み付けて真の音源方向付近の推定結果のみ抽出する逐次更新ヒストグラム法と,マイクロホン間の伝搬遅延特性を時間領域でモデル化して不定性を排除する手法について検討した。実環境実験を通して,手法の有効性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コロナ禍を経験した我々にとって,機器に対する音声コマンド機能の重要性はますます高まっている。音声コマンドは音声認識によって実現され,音声認識性能は受音信号の品質に依存する。その際,音源方向によって選択的に受音するマイクロホンアレー技術が重要になる。その際,音源方向の検出がポイントであるが,コスト減を考慮して2マイクロホンを利用した場合,精度が劣化する。推定精度向上にはマイクロホン間隔拡張や高周波音の利用が有効であるが,空間エイリアシングによる推定結果の不定性の要因となる。本研究の成果は,不定性のある状況において,正解方向を検出する技術を明らかにしており,学術的・社会的意義が高いと考えられる。
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