研究課題/領域番号 |
19K04408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
小澤 賢司 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (30204192)
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研究分担者 |
渡辺 貫治 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (20452998)
坂本 修一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (60332524)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 音源分離 / 雑音抑圧 / マイクロホンアレイ / 時空間スペクトル / ニューラルネットワーク / 特異点 / フェーズドアレイ / 時空間音圧分布画像 / スパースベイズ信号処理 / ベイズ信号処理 / 2次元高速フーリエ変換 |
研究開始時の研究の概要 |
スマートスピーカ・ヒアラブルデバイスなど音声インタフェースが身近な存在となり,また米国・韓国ではテレビのオブジェクトベースオーディオ放送が開始されるなど,所望の音のみを抽出することが有益な場面が増えている。本研究では,眼鏡フレームに搭載可能な程度の小規模マイクロホンアレイにより,高精度な目的音抽出の実現を目指す。その基本戦略として,アレイ出力を画像と見なした場合に,その時空間スペクトルにおいては音源位置が特異点となることを利用する。特に,方向が同一で距離のみが異なる複数音源からの抽出を可能とすることに意義があり,これにより空間全体を音オブジェクトの集合として分解できることを示す。
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研究成果の概要 |
本研究では,スマートフォンに搭載可能な程度の小規模マイクロホンアレイを用いて,目的音の抽出を目指した。そのために,アレイ出力を画像(時空間音圧分布画像)と見なした場合に,その時空間スペクトルにおいては音源位置が特異点となることを利用した。 4個のマイクロホンを6 cmの円弧上に配置したアレイを用いて,同一方向にある4個の音源を分離することに成功した。また,同一方向で目的音より遠方にある複数音源を一括して消去することで,目的音抽出が可能であることを示した。 8個のマイクロホンを14 cmの直線上に配置したアレイを用いて,複数雑音源が周方向に複数ある場合でも,目的音を抽出できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
・イヤホンとマイクロホンにより情報の授受を行うヒアラブルデバイスは,歩行中にスマートフォンの画面を見ることの代替として発展が切望されている。特に日本では,高齢者の増加に伴い補聴器としての役割までが期待されている。例えば眼鏡フレームにマイクロホンアレイを埋め込めば,騒音中でも話し相手の声だけを抽出・増幅できる。 ・次世代テレビジョンの音声チャネルについては,オブジェクトベースオーディオが主流になると考えられている。その実現のためには,音空間を音源ごとに分解してオブジェクトとして録音することが必要である。本研究成果により,スマートフォンにその機能を搭載することが可能である。
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