研究課題/領域番号 |
19K04482
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
野崎 友大 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (10610644)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 六方晶 / 電界制御 / 垂直磁気異方性 / 薄膜 / 界面 / スピントロニクス / 電圧制御 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、超低消費電力にスピンを操作する方法として、スピンの電圧制御が注目を集めている。本研究では、従来精力的に研究されてきた立方晶系のスピントロニクス材料に代わり、六方晶系スピントロニクス材料に注目し、そのスピンを電圧で高効率に操作できるかを検討する基礎研究を行う。MgOに代わる六方晶Coと格子整合性の良い新規酸化物ゲート材料の開発とCo系強磁性材料の開発を通して、六方晶系材料の特性を見極める。
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研究成果の概要 |
近年、超低消費電力を実現するスピンの操作方法として、電圧による界面垂直磁気異方性の変調効果(VCMA効果)が注目を集めている。本研究では、これまで限られた報告しかなかった六方晶Co系強磁性体のVCMA効果の系統的な調査とそのためのトンネル障壁層の開発に取り組んだ。アモルファストンネル障壁層を用いた検討で、界面酸化、Co膜厚、ポストアニール、異種元素挿入の効果について有用な知見を得、多結晶体としては大きなVCMA効果を得ることに成功し、六方晶系の強磁性体のポテンシャルを示した。加えて、六方晶結晶トンネル障壁の開発にも取り組んだ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スピントロニクス分野の材料開発は、立方晶系Fe/MgOトンネル接合が圧倒的な高い性能を示すことと、六方晶系強磁性材料に適したトンネル障壁層がないことから、そのほとんどが立方晶系の材料に限られてきた。その中で本研究では、電圧制御という切り口で、六方晶Co系スピントロニクス材料の有用性を示すための研究を行い、その第一歩となる高効率電圧スピン制御を示す成果を上げることができた。本成果は単に電圧制御型MRAMの実用化に向けて重要なだけでなく、スピントロニクス分野の材料選択や研究の幅を広げる点で大きな意義がある。
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