研究課題/領域番号 |
19K04584
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
渡辺 孝一 名城大学, 理工学部, 教授 (90387762)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 支承取替え / ジャッキアップ / モニタリング / ひずみ測定 / FEM解析 / 鋼橋の桁端部損傷 / 支承取り換え / 模型実験とFEM解析 / 鋼橋の補修補強 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は地震で支承部が損傷した既設鋼橋の桁端部に対して,橋の機能を回復する過程をI桁模型実験によって再現し,提案するハイブリッド補強設計法の有用性を検証することである.既往の検討によれば,桁の損傷を回復させるために橋梁の上部構造に対してジャッキアップを伴う場合は,「補強後の構造が常時に対する設計や耐久性の観点に留意して検討する必要がある」と示されている. 提案する設計法は損傷した橋梁の応力を効果的に計測し,解析と連携するシステムによって,補強後の復旧断面に作用する断面力情報を把握し,応力集中などの損傷要因の回避や耐力の推定などの有用な情報を把握することを目的としている.
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研究成果の概要 |
本研究は熊本地震などの強震で支承部が損傷した既設鋼橋の桁端部に対して,橋の機能を回復する過程をI桁模型実験によって再現した.そして,損傷した鋼I桁橋梁の支点周辺ウェブに「計測グリッド」と呼ぶ,ひずみゲージの設置条件を提案し,仮受けジャッキによる死荷重開放時の支点反力を高い精度で推定する手法を提案した. 提案手法は,ジャッキアップ対象となる鋼I桁ウェブの片側に貼付で精度を得ることができ,ゲージ施工性において非常に簡便である.このゲージ計測手法により,一般に用いられる応力測定機器によりジャッキアップを安全確実に制御可能であることを実験とFEM解析によって検証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提案した桁のジャッキアップ時における荷重推定手法は,橋梁の応力測定で一般に用いられるひずみゲージを用いる.ゲージをウェブの断面鉛直方向へグリッド状に貼付することでセンサーとしての施工が完了し,計測機器の演算によって,ジャッキアップ時のジャッキ荷重ならびに,支点反力を高精度に推定可能なモニタリング手法である. この推定手法をジャッキアップに適用することで,支承が損傷した橋梁の復旧工事において,安全・確実なジャッキアップを実施することが可能となる.また,解析による補強効果のシミュレーションを併用することで,ジャッキアップ時の桁の局所的な損傷を予防し,補強構造を設計可能である.
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