研究課題/領域番号 |
19K04627
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 都城工業高等専門学校 (2021-2022) 岐阜工業高等専門学校 (2019-2020) |
研究代表者 |
和田 清 都城工業高等専門学校, その他部局等, 校長 (50191820)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 環境DNA / 魚道評価 / 縦断的な連続性 / GIS統合化 / 生息場の改善 / メタバーコーディング / 魚道 / 網羅的解析 / 希少種 / 縦断的連続性 / 生息場改善 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,長良川・揖斐川流域の河川・農業水路網を対象にして,水棲生物(魚類・甲殻類など)の生活史のボトルネックとなるダムや堰,落差工の影響を,環境DNAによる生物の縦断的な連続性の観点から,新たに魚道機能の評価,生息場の改善に繋げることが目的である.具体的には,水域の落差が生じる上下流間で,採水により魚類相を推定する環境DNAメタバーコーディングから在来種・外来種・貴重種などの生息域の分布を把握し,それらの生物種の在/不在情報から生物多様性の評価軸を考察するとともに,生物の生活史を考慮した魚道機能の評価などを行う.これらにより,水棲生物の生活史を考慮した流域再生と魚道機能の持続性を考察する.
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研究成果の概要 |
本研究は、魚類などの水棲生物の生活史のボトルネックとなるダムや堰、落差工などの影響を、環境DNAによる生物の縦断的な連続性の観点から、魚道機能の評価、生息場の改善を検討したものである。(1)河川の縦断的な連続性を統合GISにより、魚道施設の修復状況等の時系列的な変化を可視化して、洪水履歴と被災箇所、その被災に至る主要因等を抽出した。(2)GISおよび数値モデルを利用して、流砂を考慮した洪水流解析を実施し、瀬と淵の微地形のみならず河道線形、河道貯留などとの関係性を明らかにした。(3)魚類採捕調査および採水による環境DNAの魚類相推定により、流域の生物多様性を高める生息場の改善策などを検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、水域の落差が生じる上下流間で、魚類採捕および採水により魚類相を推定する環境DNAメタバーコーディングから在来種・外来種・希少種などの生息域の分布を把握し、それらの生物種の情報から生物多様性の評価軸を考察するとともに、生物の生活史を考慮した魚道機能を評価する点が大きな特色である。さらに、横断構造物や流況の洪水履歴を含めた流域基盤データと生物生息情報を一元的にGIS環境で統合化し、また、生息場の評価を含めた健全度診断が可能となる。これらにより、水棲生物の生活史を考慮した移動経路の回復と生息場の復元の観点から、流域再生と魚道機能の持続性を検討することは社会的に意義がある。
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