研究課題/領域番号 |
19K04631
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
小森 省吾 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (60611192)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | IP法電気探査 / 地下水資源 / 水槽モデル実験 / 粘土鉱物 / 水飽和度 / 地下水 / 比抵抗 / 充電率 / 全波形 / スペクトル / 水槽モデル |
研究開始時の研究の概要 |
IP法電気探査技術は、誘導分極(IP)効果と呼ばれる岩石・堆積物の容量的性質に対応する電気物性を明らかにできる点で、詳細な地下水賦存域の構造把握が可能になると期待されている。しかし、多様な不均質性から構成される実際のフィールドで得られるIP特性構造の解釈に、均質一様な試料による室内試験の知見を直接利用することは難しい。本研究では、様々な種類・強さの不均質性を模擬したミニ・フィールドを水槽モデルとして構築し、比抵抗・IP特性構造を可視化することで、不均質性が構造に与える影響を経験的に把握する。得られた経験的知見を利用し、フィールド調査により得られた比抵抗・IP特性構造の解釈の高度化を試みる。
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研究成果の概要 |
地下水資源の賦存状態の把握の高精度化に貢献するため、IP法電気探査で得られる比抵抗・IP特性分布の構造解釈の高度化を実施している。フィールド調査で得られる地下構造の解釈のため、フィールド調査のおよそ100分の1のスケールで複素比抵抗特性を0.01Hzから1kHzの広帯域で計測可能な水槽モデル実験装置を構築し、地下構造の複雑性を模擬した実験を行っている。これと並行して、地下水流動フィールドでIP法電気探査を行い、逆解析の結果やや複雑な地下比抵抗・IP特性分布を得た。これを定性的・定量的に解釈するためのさらなる詳細な受信波形解析、及び水槽実験を実施中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気候変動・地下水汚染リスクへの備えという観点から、地下水資源の保全意識は近年国際的に高まっており、地下水資源量把握のための高精度な地下可視化技術の開発が求められている。IP効果を利用した探査は、粘土粒子の多寡や不飽和状態に感度を持つため地下水資源の賦存状態の把握に有効と考えられているが、一般に複雑な形状を持つ地下比抵抗・IP特性分布を定性的・定量的に解釈することは難しい。本研究はその複雑性を模擬した水槽モデル実験の結果を地下構造解釈に適用するというアプローチであり、フィールド調査・水槽実験双方の結果を整合的に説明可能な構造解釈を行うことで、解釈の精度を向上させることが可能になると期待される。
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