研究課題/領域番号 |
19K04663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
遠山 忠 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (60431392)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 下水 / バイオマス / 資源生産 / 創エネルギ― / ウキクサ / 微細藻類 / 脱炭素化 / 再生可能エネルギー / 資源化 / 創エネルギー / 下水資源利用 / エネルギー作物栽培 / バイオマス利用 / 増殖促進 / バイオガス生産 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、未利用資源である下水、処理水と消化液を利用してウキクサと微細藻類を栽培し、そのバイオマスをバイオガス化することによって、エネルギー生産を最大化した未来型下水処理場をデザインすることを目標としている。目標達成のため、増殖促進細菌を利用した革新的なバイオマス生産促進技術の開発が研究の核である。 本研究では、(1)未利用下水資源を用いたウキクサと微細藻類のバイオマス生産ポテンシャルの理解、(2)合理的な増殖促進細菌利用技術の確立、(3)未利用下水資源を用いたウキクサと微細藻類の生産に増殖促進細菌技術を導入した実証試験とエネルギー生産を最大化した下水処理場の新しいデザインの提案に取り組む。
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研究成果の概要 |
下水資源を利用してウキクサと微細藻類を栽培し、そのバイオマスの有効利用を検討した。ウキクサ種の中でSpirodela polyrhizaが、微細藻類種の中でChlamydomonas reinhardtiiとEuglena gracilisが下水や下水処理水を利用した培養において高いバイオマス生産性を示した。また、それらのバイオマス生産性を2倍以上高める独自の培養法(成長促進細菌利用培養)を開発した。ウキクサバイオマスは嫌気性消化(バイオガス化)してエネルギー源として、微細藻類バイオマスは化石資源代替となる油脂や多糖を抽出して、それらを有効利用できることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウキクサや微細藻類培養を利用することによって、未利用の下水資源からエネルギー、燃料やバイオプラスチック原料を生産できることを実証した。ここで生産されたエネルギー・資源を化石燃料代替として利用することによって、脱炭素化(カーボンニュートラル)に大きく貢献することができる。 また、下水資源を利用した培養に適するウキクサ種と微細藻類種を選抜し、それらの成長やバイオマス生産を2倍以上高めることができる共生促進細菌を発見し、その促進メカニズムを解明することができた。これは生物工学や微生物生態工学の分野において有用な知見である。
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