研究課題/領域番号 |
19K04735
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
吉野 一 日本工業大学, 建築学部, 教授 (60792554)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 介護空間 / におい / 換気 / 局所換気装置 / 捕集率 / 実験 / 数値解析 / 混合空調 / 置換空調 / 空気環境 / CFD |
研究開始時の研究の概要 |
特別養護老人ホームでは加齢による体臭、糞便臭と尿臭が発生するが、特に気になるのはおむつ交換時の糞便臭である。介護者や在所者の快適性維持や省エネルギーの観点からこのような臭いを効率的に除去することが重要である。 現状の臭い対策としては換気扇や空気清浄機あるいは芳香剤などが行われているが、おむつ交換時の糞便臭は局所的に発生することから、発生源近くで捕捉・排出する局所換気が有効な手段である。局所換気は産業換気分野で発生汚染源対策として研究・普及していが、介護空間において局所換気装置による臭気発生源対策を検討した例はない。本研究では可搬型局所換気装置を介護空間において適用する方法を提案する。
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研究成果の概要 |
本研究では数値解析で捕集率が良好となる可搬型局所換気装置を検討し、これに基づき実機を試作した。試作した実機と産業換気分野で発生汚染源対策として用いられている局所換気装置のそれぞれについて介護空間を想定した実験室で捕集性状を評価し、本研究で開発した実機の捕集性状が良好となることを確認した。また、数値解析に基づき、開発した実機の捕集性状が良好な状態を維持できる空調方式についても検討した。すなわち、局所換気と空調との相互作用による影響を考慮することにより、介護空間における臭いの問題が軽減される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では労働環境における局所換気装置の捕集性能の評価指標を介護空間に展開して、捕集性状と空間の臭いの拡がり方の関係性を明らかにするものである。また、局所換気装置の捕集性状に大きく影響する空気流動(冷暖房による擾乱)も本研究で検討した例から類似する空間への展開が可能だと考えられる。 今後、介護施設は高齢化が進むことで、働き手の確保がより一層必要となる。介護施設では少子高齢化によって介護を必要とする高齢者が増え続ける一方で、介護を担う若者が減少していることが考えられ、本研究で実施した局所換気装置によって臭いを効率的に除去することができれば、介護関連の職に就く若者が増えるものと思われる。
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