研究課題/領域番号 |
19K04779
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
斉藤 圭 東京都市大学, 都市生活学部, 准教授 (40805941)
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研究分担者 |
篠崎 道彦 芝浦工業大学, 建築学部, 教授 (60241014)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 地域緑化計画 / 歴史景観都市 / 土着造園技術 / 伝統的生態学的知識 / 都市熱環境 / 伝統的生態学知識 |
研究開始時の研究の概要 |
蒸暑気候の東南アジアにおいて涼を得るために経験的に伝わる造園手法に着目し,熱環境への冷却効果についての定量的な再評価を通じた熱環境緩和手法の開発と,地域緑化計画への適用可能性についての評価を行う。マレーシア北部の歴史観光都市イポーを対象とし,郊外の伝統的な集落において民族毎に異なる生活空間周辺の造園手法に関する在来知を調査し,伝統的生態学知識の観点から周辺冷却効果を定量的に再評価して新たな知見として整理する。これらを手がかりに,市内中心部の歴史的街並みエリアにおいて,景観の保全を考慮しながら域内の歩行回遊性を誘発する熱環境緩和型のグリーンインフラ手法への応用可能性について評価・検討する。
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研究成果の概要 |
東南アジアにおいて涼を得るために経験的に伝わる造園手法に着目し,周辺冷却効果の定量的な再評価を通じた熱環境緩和手法の開発と,地域緑化計画への適用可能性の評価を目的とした。成果として (1)伝統的な造園技術についての文献調査,地理空間データの収集を通じてデータベース構築を行った。(2)現地調査を通じて,歴史エリアにおける植栽に関する代表的な樹種,サイズ,レイアウトなどその特徴を明らかにした。(3)新・旧市街地内の現況微気候環境の数値計算を通じて,建物サイズ・道路幅員・街路樹状況等による熱的快適性の特徴を面的に捉え,歴史景観都市にフィットする狭小バックレーンの緑化方策とその効果をまとめた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
夏季の体感気温が上昇している我が国においては,機械的なアクティブ型の都市冷却技術の導入が進められている。本研究は,蒸暑気候の東南アジア都市に伝統的に伝わるパッシブ型の造園手法に着目し,それらの冷却効果の定量的な再評価を行った。またそれらの歴史都市における景観との調和も考慮しながら,都市のもつ歴史・文化的なコンテキストに適用可能な地域緑化手法をまとめた。これら自然の持つ都市冷却効果の再評価を扱った研究は少なく,学術的な意義がある。これらの知見は,我が国における夏に涼しいまちづくりへの活用が期待でき,環境配慮型の低炭素社会の構築に寄与することが期待できるなど,社会的な意義も大きい。
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