研究課題/領域番号 |
19K04807
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23040:建築史および意匠関連
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
岸 泰子 京都府立大学, 文学部, 准教授 (60378817)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 禁裏 / 祭祀 / 空間 / 神事 / 仏事 / 公家町 / 黒戸 / 天皇 / 朝廷 / 近世前期 / 禁域 / 後水尾院 / 霊元天皇 / 場 / 道場 / 御願寺 / 家 / 造営 / 維持 / 近世 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近世禁裏の仏事・神事(祭祀)空間・場の造営とその背景、さらにその維持・変容のありかたを建築史的観点から考察し、近世の王権、特に禁裏の基盤となる仏事・神事(祭祀)空間の特性、さらにそこからみえてくる近世国家・社会の特性を解明するものである。
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研究成果の概要 |
禁裏の祭祀空間として主に黒戸御所、大嘗宮、御願寺に着目して研究を進め、天皇の近くに仏を対象とした祭祀の空間が形成・維持されてきたことや、禁裏のなかに一時的な祭祀空間を確保するために御願寺が一定の役割を果たしたことなどを明らかにした。また、祭祀空間が確保される際には公家町が重要な役割を果たしていたことを確認した上で、特に神事祭祀が実施される際には禁裏を中心に同じ性格あるいは思想を共有した人々で構成される空間である「禁域」が表出したことなどを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、禁裏で行われる祭祀は、禁裏の内の空間だけでなく禁裏の外、すなわち京都にある御願寺などが一定の役割を果たすことで成立していたことを明らかにできた。これは、祭祀の執行を重視する近世の天皇・朝廷は幕府以外の外との関係の構築がなくては成り立たないことを意味しており、これまでの朝幕関係論を中心とした近世朝廷史研究に新たな視座を提示するものであると考える。
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