研究課題/領域番号 |
19K04925
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 八戸工業大学 |
研究代表者 |
工藤 祐嗣 八戸工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (80333714)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | ゴースティング火炎 / 区画火災 / ガス系消火設備 / 消防戦術 / 微小重力環境火災 / 微小重力燃焼 / 消炎限界酸素濃度 / 低酸素濃度での火炎維持 / 燃え拡がり / 赤外線カメラ / 予熱領域長さ / 消火 / バックドラフト |
研究開始時の研究の概要 |
これまで,微小重力下での燃え拡がり研究は,宇宙環境における火災安全性の確保を主眼として行われてきたが,得られる結果の波及効果は限定的なものであり,広く火災安全に寄与するものではなかった. しかし,鉄筋コンクリート造の建築物や高気密住宅の火災では,開口条件によっては浮力効果の小さく,低重力や微小重力といった条件下での燃焼との類似性が認められる. 本研究では,閉鎖空間における火災現象と低重力環境における燃え拡がりには一定の関係性があるものと考え,低酸素濃度・低重力・低速条件下での燃え拡がり実験と小型区画を用いた火災実験をを比較し,火炎維持メカニズムを研究期間内で明らかにする.
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研究成果の概要 |
密閉度が高く換気条件が悪い低酸素濃度条件下で区画火災が生じた場合,区画内をランダムに動き回るゴースティング火炎が発生することがある.一方,火炎への空気流入速度が制限される低重力環境下では,可燃限界酸素濃度が低下することが報告されている.両者を比較するための実験を行い,ゴースティング火炎発生直前には可燃性混合気層の形成が確認され,下層の温度上昇と上層の温度低下が確認された.可燃性混合気層においては浮力の影響が小さくなることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
密閉度が高く換気条件が悪い低酸素濃度条件下で区画火災が生じた場合,区画内をランダムに動き回るゴースティング火炎が発生することがある.この可燃濃度範囲の低下により,ガス系消火設備が十分働かない可能性がある.本研究では,可燃性混合気層の形成により,ゴースティング火炎が低酸素濃度条件下で換気が供給されていれば発生することを明らかにし,低重力環境での燃え拡がりにおける低酸素側への燃焼範囲の拡大との類似性を明らかにすることで,効果的なガス系消火設備の設計や消防隊が安全に火災区画内に内部侵入するための指針策定に関わる基礎データを得ることができた.
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