研究課題/領域番号 |
19K05010
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発 |
研究代表者 |
石川 喜久 一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発, 中性子科学センター, 研究員 (30772579)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 強誘電体 / X線回折 / 量子ビーム / 中性子回折 / イオン導電体 / 結晶構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の革新型畜電池開発において、非晶質を用いた全固体電池の応用に向けた研究が活発である。本研究は結晶化ガラスを母構造にもつシリケート化合物ABSi2O7(A:アルカリ金属, B:Nb5+など)に着目した。ABSi2O7は、BO6-SiO4の多面体頂点共有ネットワークの大きな空隙を有し、空隙内にA+カチオンが配置される構造をもつ。本研究は、中性子回折及び全散乱による量子ビーム解析から非晶質内の多面体ネットワークの規則化プロセスを明らかにし、空隙間にあるA+カチオンの非調和熱振動を精密構造解析により明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
シリケート化合物ABSi2O7(A=K, Rb, etc, B=Nb, Ta)はNbO6八面体の回転に由来する変位型強誘電体である。本研究では、量子ビームを用いたABSi2O7の微視的構造から強誘電性及びイオン導電性発現機構を解明し、高機能性強誘電体の創製に展開することを目的とする。具体的にはKNbSi2O7粉末試料を合成し、X線回折を行なった。得られたデータについて精密構造解析およびFourier合成及び最大エントロピー法を用いた解析を実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シリケート化合物強誘電体は、地球上の地表付近に存在する元素の割合を示すクラーク数の高い元素で構成された物質群として近年注目を集めている。非線形光学結晶として知られるKNbSi2O7は, NbO6八面体に由来する変位型強誘電体である。KNbSi2O7の基本構造はNbO6八面体とSiO4四面体が頂点共有ネットワークを形成し, 大きな空隙を持つことを特徴とする。これら結晶構造のもつ特徴から、K+カチオンの移動自由度に基づく機能性材料の開発に繋がる可能性があり、量子ビームによる微視的機構の解明は研究開発に意義があると考えられる。
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