研究課題/領域番号 |
19K05012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
京免 徹 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (10323841)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | エレクトロルミネッセンス / 酸化物 / イオン伝導 / 薄膜 / セラミックス / ゾルゲル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の最終目標は,大気中の水分や酸素に強い酸化物蛍光体の薄膜を用いた高輝度・高効率の発光素子(酸化物EL素子)をゾルゲル・焼成法という簡便な方法で作製することである.この目標が達成されれば,耐久性が高く,大面積の発光素子を安価に製造できるようになるはずである.我々は,以下の「研究の目的」で述べるように,新しいメカニズムで酸化物蛍光体を発光させることができることを提案している.本研究期間内では,このメカニズムの検証と高輝度・高効率の酸化物EL素子を実現する構造の解明を目指し,様々な酸化物や金属の薄膜を積層した構造の酸化物EL素子を作製し,その電気・発光特性を調査する.
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研究成果の概要 |
酸化物イオン伝導性を持つ蛍光体薄膜に直流電圧を印加して電流,輝度,発光効率の時間依存性を測定した.その時間依存性は電気化学発光セルと酷似していた.この結果は,電圧によって酸化物イオンが移動し,電極界面に正・負の電荷が蓄積することで高電界が形成され,電子とホールが薄膜に注入されて発光するというメカニズムを強く示唆している.また,注入された電子とホールが発光中心に捕捉されることで発光中心が励起・発光することを示唆する結果を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は,酸化物イオン伝導体の薄膜に5 V程度の電圧を印加することで酸化物イオン伝導体の電子伝導性と発光特性を制御するという,これまでにない機能を実現したことである.今後,リチウムイオン伝導体や水素イオン伝導体などへ展開が可能であり,その特性を解明することで,新しい発光素子,記憶素子,半導体素子などへの応用が期待される.
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