研究課題/領域番号 |
19K05036
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
近藤 行成 東京理科大学, 工学部工業化学科, 教授 (70277276)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 金属フリー / 金色 / 銀色 / バーコーティング / 構造色 / 金属光沢 / フィルム / アゾベンゼン / スチルベン / 有機物 / 光沢 / 金属色 / 金色有機結晶 / 銀色有機結晶 / メタリック塗料 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らはアゾベンゼン骨格およびスチルベン骨格を有する化合物が、金色並びに銀色光沢有機結晶を形成することを見出している。本研究では、これらの有機結晶を粉体化し、有機溶媒と混合することにより、金色・銀色光沢ペースト(金属光沢絵具)を調製する。このペーストをバーコーティング法を用い、基材表面に塗布し、塗膜の金色・銀色光沢を評価することで、金色・銀色光沢ペーストの“金属フリーな金属光沢インク”としての機能と可能性を明らかにする。本研究が達成されれば、従来のメタリックインクでは不可能であった、電波通信機器の通信部を金属色に加飾することができるようになる等、新たな金属色インクとしての応用が期待される。
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研究成果の概要 |
金色または銀色光沢多結晶膜を形成する化合物を良溶媒に溶解させたのち、貧溶媒を加えて、当該化合物を微結晶として析出させ、その後、吸引ろ過により、微結晶をろ紙上に回収した。ろ紙上に残った化合物の多結晶膜は、金色または銀色光沢を呈した。これらの多結晶膜を、金属光沢が損なわれない程度まで粉砕し、粘稠な高分子、すなわちポリビニルアルコール (PVA)/ホウ酸混合系またはアルギン酸ナトリウム (NaAlg)/塩化カルシウム混合系に分散後、バーコーティング法により、金色または銀色光沢シート(厚さ~1 mm)を作製することにに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昨今、二酸化炭素の排出抑制を目指し、電気自動車 (EV) や燃料電池自動車 (FCV) の開発が盛んになされている。あわせて、電池から供給される電気エネルギーを効率的に自動車の駆動に利用するため、車重の軽量化も検討されている。申請者の金色・銀色多結晶膜は、メタリックペイントから得られる塗膜より、密度が低い。このため、車重の軽量化、ひいては電気エネルギーの効率的利用と二酸化炭素排出の抑制にも貢献できると期待される。 このような状況の中、申請者が有する、絶縁性の金属フリーな金属光沢多結晶膜は、上記の課題に対し一つの解を提供するものと期待される。
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