研究課題/領域番号 |
19K05060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
趙 研 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (00633661)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | チタン合金 / 双晶変形 / 応力誘起マルテンサイト / 変形挙動 / マルテンサイト / ひずみ速度依存性 / 単結晶 / 加工硬化 / 温度依存性 / 臨界分解せん断応力 / 相変態 / 中性子回折 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、単結晶を用いた手法と中性子回折を含むマルチスケールその場観察を駆使することで、β型チタン合金における特異な変形機構である{332}双晶変形の『前駆現象』および『力学特性上の特徴』を明らかにする。また、これらの理解に基づき、{332}双晶変形の発現制御による力学特性制御の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究を通じ、β型チタン合金特有の{332}変形双晶について、その形成メカニズムを明らかにした。特に、変形温度に応じてそれが変化することは、これまでに知られていない新たな発見である。具体的には、室温では、前駆体として応力誘起α"マルテンサイト相を経由するもの、室温以下の低温では、原子のせん断とシャフリングによるものがそれぞれ選択される。さらに、室温における前駆体の形成とそれに伴う{332}双晶変形の誘起には、ひずみ速度の低速化が有効である可能性が示唆された。今後、本知見を基にした{332}双晶変形の発現制御とそれによる力学特性制御が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
β型チタン合金は、航空・宇宙機器や医療・福祉機器など様々な分野で使用されている。本合金特有の{332}双晶による変形は、室温で大きな加工硬化率を得ることができるため、トレードオフの関係にある高強度と高延性を両立し得る変形機構として注目されている。本研究で得られた成果、知見から正確な{332}双晶変形の発現制御が実現されることで、所望の力学特性を有する新たな合金の開発が可能となる。これは、構造材料分野における大きな革新となる。
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