研究課題/領域番号 |
19K05131
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
吉田 幹生 同志社大学, 理工学部, 教授 (60444650)
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研究期間 (年度) |
2021-01-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | スラリー粘度 / 粘度低減効果 / 微小粒子添加条件 / スラリー液体条件 / 粒子構造 / 微小粒子添加 / 相互作用力変化 / スラリー / 粘度低減 |
研究開始時の研究の概要 |
ほとんどの工業プロセスには「粒子プロセス」が存在するため,「粒子を高度にハンドリングする技術」は極めて重要である。特に,燃料電池等の電極は,高濃度のスラリー状態を経由することが知られており,そのスラリーのハンドリング技術の良し悪しが最終的な製品の性能を左右する。しかし,高濃度スラリーは一般に粘度が高く,ハンドリングでトラブルが生じる。高濃度スラリーの粘度を低減する方法の1つとして微小粒子を添加する方法があるが,その低減メカニズムの詳細は不明である。本メカニズムの解明に迫るため,本研究は微小粒子添加ならびに液体条件がスラリーの粘度低減効果に及ぼす影響を実験とシミュレーションの両面から検討する。
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研究成果の概要 |
微小粒子添加によるスラリー粘度低減メカニズムの詳細を検討しやすくするため,球形かつ粒子径のほぼ揃った試料を用いて主粒子と添加微小粒子の体積濃度,添加微小粒子径,液体種などを変化させたスラリーの粘度測定を行い,各条件がスラリーの粘度低減効果に及ぼす影響を検討した。その結果,本方法では主粒子の体積濃度が50%以上の場合に粘度低減効果が大きくなることが明らかとなり,体積濃度の値から主粒子間に微小粒子が位置することで主粒子間の摩擦力が減少し,本効果が生じることが示唆された。また,微小粒子径は主粒子に対して25%の大きさで,一部がやや凝集する分布を持つ場合に粘度低減効果が大きくなることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ほとんどの工業プロセスには「粒子プロセス」が存在するため,「粒子を高度にハンドリングする技術」は極めて重要である。しかし,スラリー(液体の中に固体粒子が全面的に浮遊している固液混合物)を高濃度で扱う場合は一般に粘度が高く,ハンドリングでトラブルが生じる。したがって,高濃度スラリーの粘度を低減する方法の確立が重要となる。スラリーの粘度低減方法の1つに本微小粒子添加方法があり,本研究によりその粘度低下メカニズム解明に繋がる重要な知見が得られたと考えられる。
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